中国の世界貿易機関(WTO)加盟から今年でちょうど20年になる。この20年間、中国はWTO加盟時の約束を完全に履行し、市場を大幅に開放し、より多くの公共財を提供し、対外開放の中で大国としての責任感を示してきた。輸入をテーマにした世界初の国レベルの展示会である中国国際輸入博覧会(以下、輸入博)はこれまで3回成功裏に開催され、今年4回目を迎えた。輸入博はすでに世界が共有する国際公共財となっており、世界が中国を観察し、発展のチャンスを分かち合うための重要なプラットフォームであり、信用を重視して約束を必ず守り、開放の歩みを止めない中国の姿を鮮明に映し出すものともなっている。人民日報海外版が伝えた。
■WTO加盟時の約束を誠実に守り、開放を拡大
この20年間を振り返ると、中国は関税を引き下げただけでなく、非関税障壁を著しく削減し、輸入割当、輸入許可証、特定入札などの非関税措置を全て廃止した。すでに120近くのサブセクターを開放するなど、サービス市場を広範に開放した。外資参入届出制を推進し、外資参入ネガティブリストの項目を削減し続けた。知的財産権保護を主体的に強化し、国家知的財産権局を再編し、知的財産権法院(裁判所)を設置した。
開放と努力を重ねる度に、中国は国際社会から高く認められてきた。輸入博に4回連続で参加する多国籍企業・レゴグループの黄国強・上級副社長兼中国エリア社長は、「ここ数年で中国は外資系企業の知的財産権の保護において、多くの措置を打ち出した。これによって、レゴは中国市場での発展への決意を揺るぎないものにした。過去数回の輸入博で紹介したレゴ商品は大きな反響を呼んだ。例えば中国の伝統文化の要素をベースにした『モンキーキッド』シリーズは、世界中で人気商品となっているだけでなく、米国や英国、カナダでアニメも配信されている。今年も私達は新商品を発表する」と述べた。
■自国の発展で、世界に幸福をもたらす
中国は、互恵・ウィンウィンの開放戦略を遂行し、「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設を積極的に推進し、輸入博のほかにも中国国際サービス貿易交易会や中国国際消費財博覧会など国際的なイベントを開催し、WTOの改革に積極的に関与し、多国間貿易体制を支持して、世界の幸福を増進し、共同繁栄を促進してきた。WTO加盟後の20年で、中国の経済規模は10倍以上に拡大し、世界経済に占める割合は17%以上に上昇し、世界経済の成長への寄与率は年平均30%近くになった。
「中国は世界最大規模かつ最も活力ある家電市場の一つであり、ボッシュにとって世界で最も重要な市場の一つでもある」。輸入博への参加が今回4回目となるボッシュのAlexander Donyグレーターチャイナ社長は、過去3回の輸入博で発表した多くの新製品が消費者の心を掴んだことを紹介。例えば、衣類乾燥機は昨年、59%の売上増を達成したという。「開放拡大を堅持する中国は、ボッシュを含む多国籍企業にさらなる発展のチャンスをもたらすに違いない」とDony社長は言う。
今回の輸入博で、日本の大手化粧品メーカーである資生堂は、展示面積を第1回の時と比べて2倍近くに拡大。世界または中国で初めて発表する新商品も用意している。資生堂グループの魚谷雅彦社長兼CEOは「輸入博で、資生堂は最先端の技術や新商品を発表する。これを機会に中国市場における影響力を引き続き高めていくとともに、中国市場の牽引力の助けを借りて、資生堂の企業戦略と理念、商品と技術などを世界に伝えていきたい」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年11月5日