米海軍が先月発生した原子力潜水艦「コネティカット」衝突事故について最近発表した調査報告について、外交部(外務省)の汪文斌報道官は2日の定例記者会見で、米側に対し、事故に関する状況を詳細に説明し、地域諸国の懸念や疑念に十分に応えるよう改めて促した。
【記者】米海軍は、先月発生した原子力潜水艦「コネティカット」衝突事故の調査報告を発表した。同報告書は事故について、原潜が「未知の海山」に衝突して大きく損傷したものであり、他の艦船との衝突によるものではないとした。これについて中国側としてコメントは。
【汪報道官】中国は今回の事故について、すでに繰り返し重大な懸念を表明し、米側に対して、責任ある姿勢で国際社会と地域諸国を納得させるような説明をするよう要求してきた。
だが米側は、事故から1週間後にようやく、「原潜が不明な物体に衝突した」との不明瞭な内容の声明を出した。そして事故から約1ヶ月後には、「未知の海山」に衝突したと言い、さらに事故地点を故意に曖昧にして「インド太平洋の国際水域」とし、原潜の航行意図や事故の具体的地点、他国の排他的経済水域(EEZ)さらには領海に入ったか否か、放射能漏れや海洋環境への破壊は一体あったのか否かなど、外部が重大な懸念や疑念を抱く問題については明確な説明をしていない。これによって、米国側の不透明さと無責任さが十分に露呈した。
中国は米側に対し、事故に関する状況を詳細に説明し、地域諸国の懸念や疑念に十分に応えるよう改めて促す。
重要なのは、米国が軍艦や軍用機を随所に派遣してもめ事を引き起こしたり、武力を誇示したりすることを止め、他国の主権と安全を損なう行為を止めることだ。さもなくば、このような事故は減ることはなく、増えていくだけだろう。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年11月3日