北京冬季五輪の閉会式が今月20日夜、中国国家体育場（通称「バードネスト」）で盛大に開催された。ここでは、閉会式の忘れられない瞬間ベスト10を振り返り、隅々にまで散りばめられていた絶妙な趣向を通して、「中国式ロマン」をもう一度感じてみよう。
一、巨大な雪の結晶を模した聖火台とランタン手にした子供が「競演」
美しい旋律の音楽が流れる中、子供たちが明るく光る雪の結晶の形のランタンを手にして舞い、その上に輝く巨大な雪の結晶を模した聖火台と「競演」。「冬」という字をモチーフにした今大会のエンブレムが地上に浮かび上がり、幻想的な雰囲気の中、北京冬季五輪の閉会式が始まった。
二、干支モチーフの大きな氷のカート
12の干支をモチーフにした大きな氷のカートが登場。開会式では、二十四節気をカウントダウンに盛り込んだが、閉会式では、十二支の動物をモチーフにした氷のカートに乗った子供たちが楽しそうに登場し、ネットユーザーからは「中国人は演出のプロ！」という声が寄せられた。
三、中国結び
会場を白く輝く大きなスケート靴が走る中、拡張現実（AR）技術によって、たくさんの赤い紐が四方八方から「バードネスト」の空中に浮かぶ雪の結晶の周りを囲むように集まり、巨大な赤い中国結びが浮かび上がった。この巨大な中国結びは、各国の選手が一堂に会して、「美」の共演を演出したことを象徴している。
四、中国の国旗を振って入場
中国代表団の高亭宇選手に肩車された徐夢桃選手が中国の国旗を振りながら入場すると、会場のムードは一気に最高潮に達し、大きな拍手に包まれた。その後、旗手を務めた『高』選手と徐『夢』桃選手はSNSで、「さらに『高』い舞台で『夢』を叶えるという思いを込めた」と説明。感動したネットユーザーからは、「これは一番ハイレベルな言葉遊びだ！」との声が寄せられた。
五、「柳」で別れを惜しむ
中国語では「柳」と「留」が同じ発音であることから、中国の伝統的な文化では、旅立つ親戚や友人に「柳」の枝を贈り、もう少し「留」まってほしいという思いを伝える。閉会式では、柳の枝を持った男女が会場の中央に集まり、中国で1000年以上の歴史を持つスタイルで、別れを惜しむ思いを伝える演出を行った。開会式では歓迎の思いを込めた「松」の形の花火が打ち上げられ、閉会式では「柳」で別れを惜しむというのは、中国式の「ロマンチック」な演出だった。
六、開会式に出演した児童合唱団が再び登場
閉会式で「オリンピック賛歌」を歌ったのは、開会式にも登場した河北省阜平県山区の「馬蘭花児童合唱団」だ。閉会式で、子供たちは開会式で着用していたのと同じデザインで色違いの衣装を着て登場した。衣装には、毎年余裕のある裕福な暮らしができるようにという意味が込められた「連年有余」の切り絵細工が描かれていた。開会式には寅年にちなんで勢いあるトラが描かれた衣装を着て登場し、閉会式では「連年有余」を描いた衣装を着用することで、開会式と閉会式が連続したプログラムのようになっていた。
七、バードネストで2008北京五輪の記憶が蘇る
2008年北京五輪の公式テーマ曲 「You and Me（我和你）」が合唱される中、2008年北京五輪を象徴する白く光り輝くオリンピックシンボルがゆっくりと会場の中央に浮かび上がった。オリンピックシンボルが浮かび上がると、空には2008年の北京五輪と同じ花火が打ち上げられ、北京が世界初の「夏冬五輪開催都市」となったことが人々の記憶に永遠に刻まれた。
八、「一つの世界、一つの家族」
今大会のテーマ曲「雪花」を歌う温かみある歌声が流れる中、バードネストの上空に花火が打ち上げられ、「一つの世界、一つの家族」を意味する中国語の「天下一家」や英語の「ONE WORLD ONE FAMILY」の文字が浮かび上がった。オリンピックの新たなモットーである「共に」という思いがそこに込められており、「世界が手を携えて共に歩む」ことを願う中国人の思いが世界に発信された。
九、聖火台の火が消える
今大会のテーマ曲「雪花」を合唱する声が流れる中、聖火台の火がゆっくりと消え、「雪の結晶」の物語がロマンチックに完結。そして、バードネストには「蛍の光」が流れ、フィナーレを迎えた。
最後に、世界中の人が楽しく笑い、力いっぱい抱き合うこと、そして、今後もさらに長い道のりを健康に歩むことを願うメッセージが伝えられた。
十、ビンドゥンドゥンが任務終了
今大会のマスコットで、大フィーバーを巻き起こしたビンドゥンドゥンがついにその任務を終えた。時は流れ、別れの時が訪れた。五輪を盛り上げ、たくさんの喜びの声、笑い声、思い出を提供してくれたビンドゥンドゥンに「ありがとう」の言葉を伝えたい。
北京冬季五輪は閉幕した。冬季五輪とビンドゥンドゥンに別れを告げ、未来に向かって歩きだそう！（編集KN）
「人民網日本語版」2022年2月22日
