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8月24日、微信(WeChat)の新機能「#モーメンツの見られる範囲を調整できる#」の話題がトレンド入りして1位になった。
iPhone(アイフォーン)ユーザーであれば、微信の最新バージョンにアップデートすると、これまでに発信したモーメンツを見ることのできる範囲を自分で調整することが可能になり、公開、非公開、部分的に公開、特定の人には非公開などいろいろ設定できるようになる。タグの中で新しい友人が加わったり友人を削除したりすると、見られる範囲もそれに合わせて更新される。今回の新機能登場の前は、発信済みモーメンツをどこまで見られるようにするか自分で調整することはできず、見られたくない時は削除するしかなかった。
ところがこの新機能に対し、ネットユーザーからは「この機能がもっと早く出ていれば、この1年分近くのモーメンツを削除しないで済んだのに」といった声が上がった。また別のユーザーからは、「もう遅いよ、長いことモーメンツを発信していない」との声が上がった。
モーメンツを好ましく思わない人がますます増えているのはなぜか。
ネットワークは拡大鏡のようなもので、モーメンツで発信した内容は人々にあれこれ憶測され、その中にある善意や悪意が増幅される。
ますます多くの人が暮らしの中の細々したことや物事への見方を人と共有しなくなり、さらには好きになる勇気も、嫌いになる勇気もなくなった。
好きな文章が人にけなされるのが怖い、何かを論じて人からあなたの世界観、人生観、価値観はおかしいと言われるのが怖い、嫌いなものが怖い、他人と同じ感情を抱けない……
そこで人々はモーメンツから小さなグループを派生させることを覚え、自分たちしか見られないようにすることを覚え、3日間しか見られないようにすることを覚えた。
中には思い切ってモーメンツから抜け、沈黙する人もいる。
モーメンツはその本来のあり方や意義を失って、気ままな楽しさだったものが人々を拘束するものへと変わっている。
現在、新機能は内部テストの段階で、全ての微信ユーザーが利用できるわけではないが、今後は段階的に開放されるはずだ。新機能によって人々は「心置きなくモーメンツができるようになる」だろうか。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年8月25日