中国の孔鉉佑駐日大使は9日に東京で記者会見を開き、中国共産党第20回全国代表大会(第20回党大会)の重要な精神と意味を全面的に踏み込んで説明したほか、第20回党大会や中日関係に関する記者の質問に答えた。在日本中国大使館ウェブサイトが伝えた。
第20回党大会報告における台湾地区関連の記述に関する質問に対し、孔大使は「平和的方法による祖国統一の実現は、台湾同胞を含む中華民族全体の利益に最もかない、中国の長期的な安定と発展に最も資する、台湾問題の解決における中国共産党と中国政府の第一の選択肢だ。我々は引き続き最大の誠意をもって、最大の努力を尽くして平和統一という将来を目指していく。我々が武力行使の放棄を決して約束せず、必要なあらゆる措置を講じる選択肢を留保するのは、外部勢力の干渉と極少数の『台湾独立』分裂分子及びその分裂活動に対するものであり、決して台湾同胞に対するものではなく、根本から国家の平和統一という将来を守り、そのプロセスを推進することが目的だ。台湾問題は中日関係の政治的な基礎と両国間の基本的な信義に関係する。日本側が常に中日間の4つの基本文書の精神を恪守し、台湾問題におけるこれまでの約束を全面的かつ完全に実行し、『一つの中国』原則を確実に遵守し、実際の行動によって中日関係の大局を守ることを望む。日本メディアが台湾問題における中国の立場と主張を一面的、主観的にではなく、全面的、客観的に反映すること、中国の脅威や台湾海峡情勢の緊張の意図的な誇張を避けることを望む」とした。
中日間の上層部交流については「中国は日本との上層部交流の実施を非常に重視している。習近平国家主席は中日国交正常化50周年にあたり岸田文雄首相と祝電を交換し、共に中日関係の改善と発展に前向きな意向を対外表明し、両国関係の今後の発展の方向性を示した。李克強総理は日本経済界代表とのハイレベルオンライン対話で、中日関係や両国間の実務協力などについて踏み込んだ意見交換を行った。台湾関連問題の適切な処理を基礎に、中国は安倍元首相の国葬にハイレベル代表団を派遣した。これらはいずれも、中国側の中日関係重視と、中日間の基本的な相互信頼の表れだ。中日の指導者は一連の多国間会議に共に出席する。双方の会談が実現すれば、両国関係、さらには地域の発展に重要なリーダーシップを発揮するものとなるだろう。これと同時に指摘しなければならないのは、上層部交流は両国各界及び国際社会が強く注目しており、これに適した世論環境と民意の雰囲気が不可欠であるということだ。日本側が中国側と向き合って進み、双方間の重要な共通認識を具体的な政策や実際の行動に反映させ、指導者間の連動と両国関係の安定的発展のためにたゆまず努力することを望む」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年11月10日