全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社は3月21日、中央広播電視総台に貴重な歴史映像資料を寄贈した。中央テレビニュースが伝えた。
この映像資料は元ソ連赤軍が中国東北部で日本の関東軍から押収したもので、25分近くにわたる映像には偽満州国時代の未公開映像が数多く含まれており、日本の侵略者が中国で犯した侵略行為と途方もない大罪を明らかにしている。
1932年3月、日本は中国東北部占領後、「ラスト・エンペラー」溥儀を操り、長春で偽満州国を建国した。この映像資料には、「日満議定書」調印時の映像が初めて完全な形で記録されている。「日満議定書」は1932年9月15日に日本と偽満州国が締結した、中国東北部の主権を売り渡す不法な議定書だ。偽満皇宮博物院文物保護部主任の彭超氏によると、日本は一貫して偽満州国を「独立国家」と標榜していたが、「日満議定書」の調印により、事実上中国東北部の鉄道、鉱業、軍駐屯等の権利は全て日本に渡されたため、偽満州国は完全に傀儡政権だった。
「日満議定書」調印の2年後、溥儀は「帝位」についた。彼は自伝「わが半生」で、偽満州国で「即位」した経験を振り返っている。「1934年3月1日の早朝、長春郊外の杏花村において、土盛した『天壇』の上で、私は龍袍を着て即位を天に報告する古の儀礼を執り行った。それから、帰って来ていわゆる大元帥正装に着替え、『即位』式を行った」。溥儀の描写する情景は、この映像資料にも記録されている。
専門家によると、日本は溥儀に「即位」時の龍袍着用を認めず、「祭天」時の短い間だけ着用を認めた。こうすることで日本人は溥儀に対し、彼が偽満州国の傀儡皇帝であり、一挙一動が日本人にコントロールされることを明確に告げたのだ。
埋もれていたこの歴史映像によって、中国の領土主権に対する日本の侵略者の野望が余すところなく露呈した。日本人が樹立し、完全に掌握した偽満州国傀儡政権は、まさに彼らが国際世論を欺き、「中国を以って中国を制する」ことを意図し、全面的な中国侵略戦争の発動を準備していたことの歴史的罪証なのである。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年4月21日