戦争の残虐行為を隠しごまかす日本は必ず唾棄される

　2014年04月04日13:03

　中国の習近平国家主席は3月28日にドイツ・ケルバー財団で演説し、南京大虐殺の歴史に言及した。これについて日本の菅義偉内閣官房長官はなんと「南京での旧日本軍による殺傷や略奪は否定していない。だが死者数については様々な意見があり、日本政府として断定はしていない」と表明。「第三国で日本の歴史を取り上げたうえ、あのような発言をしたのは極めて遺憾だ」とも述べた。（文：馬振犢・中国第二歴史公文書館副館長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載）

　南京大虐殺はこの世のものとは思われないほど残虐であり、中国同胞30万人以上が殺戮された。当時の中国侵略日本軍による残虐行為には揺るぎない証拠がある。南京大虐殺事件はすでに第2次大戦後の極東国際軍事裁判と南京軍事法廷で認定され、首謀犯の松井石根、谷寿夫は審判を経て死刑に処された。とっくに歴史的結論が出ており、法的定論もあるのである。そして戦後の日本政府も、この二大法廷の審判結果を承諾する姿勢でいたのだ。南京軍事法廷は中国人被害者数を30万人と認定し、極東国際軍事裁判は大量の証拠に基づき日本軍が南京で中国人民20万人以上を殺害したと判定した。これらは歴史の定論であり、世界が認めている。

　南京大虐殺の犠牲数の問題に関して、日本右翼は様々な謬論をでっち上げて世論を惑わしてきた。彼らは政治的必要からいわゆる「学術研究」を行い、日本軍が虐殺した人数について、当時南京には20万人しかおらず、30万人を殺すことは不可能だと嘘を言う。この謬論は、日本側の文書2件を示すだけで反駁できる。中国吉林省公文書館所蔵の関東軍司令部文書には、1938年2月に日本軍華中派遣憲兵隊の大木繁司令官が関東軍司令部に報告した「南京憲兵管轄区内の治安回復状況に関する報告」がある。文書は南京の総人口は事変前は100万人（下関区を含まず）だったことを明記している。そして「本旬（2月28日）までに計33万5000人が戻った」としている。南京大虐殺前後の市民人口数を比べると78万5000人激減している。これは何を物語っているのか？遼寧省公文書館の所蔵文書内にも、日本の中国侵略機関満鉄会社上海事務所の派遣した「南京特務班」が陥落後の南京で行った調査の報告「皇軍占領後の南京市概況」（1938年1月21日）がある。報告は南京市の人口は「本事変前は約106万人だった」「南京全体が皇軍に包囲され、逃げ去る余地は全くなし」と明記している。こうした日本自らの文書記録を前にしてもなお、日本政府は「断定はしていない」ともっともらしく言えるのか？

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最新コメント

山口 2014-04-0760.56.51.*: NHK特集や加藤陽子の著作で、日本の侵略戦争は世界史的に得意なものではない、との主張が拡散されている。私はこれを嫌悪するが、一般の日本人は、問題点を理解していない。どう説明していいのか・・・考えた。必要なのは臨場感だ。火星人が地球を見おろすような観点で歴史を論じて何の意味があるのか？人間なら、日本帝国の蛮行に、恐怖し、憎悪するだろう。もちろん、世界史は蛮行、愚挙に満ちている。しかし当時の日本帝国は一定の文明があり、一定の繁栄を享受していたのに・・・文明人の規範を身につけることはできなかった。恥とは規範からの離脱。文明人にとっての恥とは、文明規範からの離脱。安倍、菅は恥を知らない。野蛮人だ。
宮田聡美 2014-04-0558.61.251.*: 今日の中央テレビの７時のニュースで、南京大虐殺について、日本の学者が日本が「人数」に異常に固執するのは、「人数」を否定すれば「虐殺」できると信じているから、と説明していました。私もそう思います。同じように、「強制」を否定するのは、そうすれば「従軍慰安婦」を否定できると信じているからです。･･････しかし、私ずーっと思っていたのですが、すごいバカですよね～。日本の右翼の特徴は、その「無性」性にあります。知性、理性、悟性、感性、人間性、そして、それらが無いことねの自覚性すら、無いのです。私も知性、理性には自信ないし、悟性も感性も鈍いし、人間性も怪しい、つまなぬ者ですが、そういう自覚だけはあって自分を制御しているのです。なので、こういう「無性」丸出しの連中には非常に嫌悪を感じます。同じ国籍（あくまでも国籍。民族が同じとは思いたくない。「大和民族」なんて虚構だし）であることが、本当に本当に恥ずかしいです。
山口 2014-04-0560.56.51.*: 日本では知識人さえも３０万人疑問説に絡めとられ、虐殺の大事実を直視できなくなっています。右翼を恐れる人は多く、南京大虐殺を主題にした映画を上映することさえできません。遺憾なことです。日本人は個人で思考して結論を出すことができないのでしょうか？世界経済が融合している現在、日本軍国主義が復活する可能性は極小でしょう、しかし、大戦以前のように世界が動揺し、米国が抑止力を失い、日本が危険な独自の道をとることも、ないとはいえない、と思うようになりました。大虐殺の原因が根拠のない優越感、服従しない中国人に対する敵愾心であったことを、日本人に知らせたい。正しい歴史知識を、日本で普及したい、と思いますが、その方法が分かりません。中国の学者が来日して、日本で連続対話集会を開くのが好いかもしれません。温家宝氏、钱其琛氏らが日本の論客と討論するのが好いかもしれません。数年続ければ、成果があると思います。