中国初の無人月面探査車「玉兔」号は、月面で設計寿命の3カ月を越えて「長生き」している。現在、月は夜で、玉兔は「睡眠」期間に入っている。眠りから覚めて引き続き優れた月面探査活動をすることが期待されると同時に、その「安否」を気遣う声も多い。人民日報海外版が伝えた。
「ウサギさん、あなたのことを考えています。さびしくないですか。もう一度目を覚ましてくれますか」。
「ウサギさん、お元気ですか。ニュースで動かなくなったと聞きました。月に立ってずっと私たちを見ているとも聞きました。何か言ってくれませんか」。
ネットユーザーから玉兔の安否を気遣う声が聞こえる。月探査プロジェクトの副総設計士を務める中国航天科技集団公司科学技術委員会の于登雲副主任が、こうした声を踏まえてこのほど述べたところによると、玉兔は今は歩けないだけで、大脳、口、心臓はすべて正常な状態にあり、探査したデータや写真はいずれも順調に地球に送信されている。設計寿命の3カ月は過ぎたが、作業担当者は故障の分析と調査を続けている。今は4回目の月の夜の睡眠期間に入っただけだ。
玉兔が次に目覚めるのは今月10日頃だ。于副主任によると、玉兔は今は動けないでいるが、もう一度目覚めさせることはおそらく可能だ。とはいえ、月環境に対する人類の理解はまだ十分ではなく、新たな状況が出現する可能性は否定できないため、10日になって具体的な状況をみる必要があるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年4月5日