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日本人ボランティア「ひとりより2人、2人より3人」

新商品プレゼン&CM発表会+ビジネスマナー講座
日本人ボランティア「ひとりより2人、2人より3人」
イベント当日のスクリーンの様子

 ■JICAボランティア3名が協力したイベントの開催
 中国の中央からずっと北方、内モンゴル自治区に接する、寧夏回族自治区の銀川市に二つの大学が隣接して存在します。一つは吉田百里隊員(日本語教師)の配属先の寧夏大学、もう一つは河内美和隊員(同じく日本語教師)の配属先である北方民族大学です。日ごろから、2人で共同授業を実施する等協力して来ていたのですが、吉田隊員はかねてから、学生の日本語学習意欲を高めるため「新商品プレゼンテーション」を、一方河内隊員は「商品CM作成」をさせてみたい、というアイデアを温めていました。それぞれ温めていたアイデアを互いに知り、「それでは合同で実施しよう」という計画になりましたが、更に効果的なイベントとするため、ビジネスマナー分野のシニア海外ボランティアとして遼寧省で活動中の私がこの現場に出向きビジネスマナー関連の共同授業とセミナーも実施するという、より大きな計画が出来上がったのです。両隊員の両大学への熱心な働きかけにより、3月下旬、この計画は実現に到りました。
 ■「新商品プレゼンテーション」&「CM発表会」
 さて、発表会当日、北方民族大学の学生120人が学校のバスで、会場の寧夏大学にやってきました(隣接しているといっても、このぐらい離れているのです)。学生たちはいい意味の対抗意識ムンムンで、各大学での予選を勝ち抜いた10チームのアイデア商品プレゼンと17チームのCM作品の発表が実施されました。正直言って、中国人の学生たちがアイデアを出し合って、こんなに微笑ましく、楽しく、そしておもしろいプレゼンを日本語でしてくれるなんて予想外。その流調さに、真底びっくり。みんな全くまちがわないのです。すごい!でも、本当にびっくりしたのは、直前まで、胃潰瘍になりそうなまでに懸命に準備にあたった二人の協力隊員だったに違いありません。教え子のみごとな出来にもう、うるうる、でした。日本から来てくれたすてきな先生たちに憧れを持って、大好きになっている中国人の学生たちをまのあたりにして、私もうれしくなりました。
 ■ビジネスマナー講座
 一方、ビジネスマナーのシニア海外ボランティアとしての私の役割は、二人の協力隊員の愛弟子たちに、現場のビジネスマナーの雰囲気を伝えること。大学の学生達にはなかなか学ぶ機会が無く、かつ将来の就職にも役に立つ講座とあってか、教室にはほかの学部の生徒まで紛れ込んで、大変な熱気となりました。こんなにも日本に関心を持ってくれている学生たちが沢山いることを実感し、勇気もやる気も百倍でした。講座で私が特に重視するのは、「お互いを思いやる心」とか、「物事を協力してやり遂げること」等、日本のマナーの根底の考え方がそのまま日本のビジネスマナーの基本になっていることを理解してもらうことです。基本的な立ち居振る舞いや、実務的な名刺交換なども、学生達にとってはとても新鮮で興味深いもののようでした。
 この機会もそうでしたが、中国に来て以来、中国の方々の日本に対しての良いイメージ(誠実であること、皆がうそのない、良いものを作り続けていることへの信頼等)が意外にも大きい事を知りました。日本のビジネスマナーを教えるとき、やはり日本人の善なる部分を、メディアからでなく生きた人間を通して学んでもらうことが私の役目かなと思っています。
 ■イベントを終えて
 今回の3人のJICAボランティアの協力。それぞれ一人では出来ないことを3人が集まることで実現し、その相乗効果はとても大きなものでした。年齢が親子以上に違う日本人である「青年海外協力隊員」と「シニア海外ボランティア」の協働も中国の学生に見てもらえました。この経験を通して自信を得た学生たちはますます日本人の先生が大好きになり、日本への好意と関心を増したことは、その後の学生さんたちのレポートからもはっきり伺うことが出来ました。
 中国各地では、孤軍奮闘、厳しい環境の中で活動しているJICAボランティアが多いのが実態です。今回、隣接という立地条件を生かすことができた若い力に感動し、その活躍ぶりから、それぞれの地で、規模で、日本語と日本を好きになる学生を育てている日本語教師協力隊員の皆さんの活躍がしのばれ、心からエールを送りたい、と思った私でした。(2011年 4月)
 21年度シニア海外ボランティア 大連市日中友好大連人材育成センター 垣内美恵子(東京都出身)
 「中国の日本人ボランティア」 トップへ

事前打合せ中の吉田隊員(右)と河内隊員(左)
学生達の発表の様子
垣内シニア海外ボランティアのセミナーの一場面(右奥が垣内SV)
垣内シニア海外ボランティアと学生達(中央が垣内SV)
イベントを終了後、両大学からの参加者全員での記念撮影。日本の地震被災者にむけて制作した応援メッセージの寄書きと共に。
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