2月28日、このところ熱く議論されていた世界最高峰・珠穆朗瑪(チョモランマ)の核心エリアへの観光登山の禁止措置をめぐり、生態環境部(省)の劉友賓報道官がコメントを発表し、「チョモランマ自然保護区の観光開発の取り組みが持続的強化されており、西蔵(チベット)自治区が法律に基づいて核心エリアへの観光登山を禁止するのは「自然保護区条例」の規定に合致しており、チョモランマの生態環境保護のために有効な措置であり、肯定し評価するに値するものだ」とした。人民日報が伝えた。
昨年12月、「緑の盾」行動に関連した要求に応え、自然保護区の生態環境を着実にしっかりと保護するため、同自治区関連当局は「いかなる機関に対しても個人に対してもチョモランマ国家級自然保護区の絨布寺より上の核心区への観光登山を禁止する」と発表した。チョモランマ管理局の格桑副局長の説明によると、「チョモランマのベースキャンプから絨布寺まではわずか2キロメートルほどで、絨布寺のところからでも山の姿や頂上の様子は望むことができ、景色を眺めたいという観光客に影響はない」という。
世界最高峰のチョモランマには大勢の観光客や登山愛好家が訪れる。2015年まで観光客は毎年約5万人だったが、18年は延べ約14万人に達した。人間の活動が増えて、元々生態環境にもろさを抱えるチョモランマは、環境面での受け入れ能力が限界に近づいていた。同自治区体育局は18年春の登山シーズンに、バースキャンプとこれより上のエリアで大規模な清掃活動を行い、生活ゴミ、登山ゴミ、排泄物など計8.4トンを回収した。
劉報道官は、「ここ数年の間に、環境保護部門はチョモランマ自然保護区の日常的な巡回を強化し、ベースキャンプのある標高5200メートルより下にある観光スポットの周辺で管理清掃作業を進め、専門のチームを編成してゴミの清掃にあたらせ、チョモランマ環境保護チームを立ち上げてベースキャンプより上のエリアの清掃にあたらせ、インフラを整備し、チョモランマ自然保護区北大門からベースキャンプまでのルートにゴミ箱とトイレを設置し、登山パーティにそれぞれ携帯式トイレを配布した」と指摘した。
同体育局の関連当局責任者は、「今後は、チョモランマ登山のゴミ管理規定を制定し、登山者の受け入れサービスを毎年春のシーズンに限り、登山活動をする総人数を300人前後に制限し、チョモランマの生態環境への影響をできる限り軽減させる」と説明した。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年3月3日