中国人観光客は引き続き世界で規模が最大、消費能力も最強のアウトバウンド観光客資源となっており、2018年には海外旅行で8千億元(1元は約16.4円)を使った。それでは中国人観光客はどこで買い物するのを最も喜ぶだろうか。買い物に何か新しい変化はみられるだろうか。この回答の参考になる最新の報告書が発表された。中国新聞網が伝えた。
▽10大アウトバウンド買い物都市 香港と日本3都市が最も人気
中国観光研究院がまとめたデータによると、18年に中国アウトバウンド観光市場の規模は延べ1億5千万人に迫り、消費支出は1200億ドル(1ドルは約110.5円)を超えて、いずれも過去最高を更新した。
では中国人はどこで買い物しているのだろうか。中国最大のオンライン旅行予約プラットフォーム・携程(Ctrip)旅行網が傘下の携程全球購のビッグデータに基づき、このほど「2018年アウトバウンドショッピング消費報告」を発表した。携程のアプリケーションは世界の約1100都市と施設約6400ヶ所をカバーし、中国人観光客のショッピングにキャッシュバックサービスやVIPサービスなどを提供している。サービスの大半は出発前や旅行中にアプリを通じて提供される。
携程の世界ショッピング利用者注文データによると、消費規模という点で2018年にアウトバウンド観光客の間で人気があった10大都市は次の通り。中国香港地区、東京、ソウル、大阪、ドバイ、エディンバラ、中国澳門(マカオ)地区、シンガポール、サンフランシスコ、名古屋。
トップの香港地区は引き続きアウトバウンドショッピング目的地の人気ナンバー1都市になった。同時にデータが示すように、国別では日本が人気ナンバー1で、上位10都市に東京、大阪、名古屋と3都市が入った。アラブ首長国連邦(UAE)のドバイは5位で、徐々に中国人観光客に人気の新興ショッピング目的地になっている。ドバイは中国国民に対して到着ビザの無料化政策を実施したことから、中国人観光客の人数と消費額が急増中だ。携程ユーザーがドバイ国際空港の免税店で買い物した際には、5%の割引き、季節のキャンペーン、その他の付加価値サービスなどの各種サービスを利用することができる。
▽欧州ではぜいたく品が人気 ロンドンの一人あたり消費額は最高の3万元
中国人観光客の海外ショッピングで、一人あたり平均消費額が最も高いのはどの都市だろうか。
同報告によると、平均消費額の上位3位都市にはロンドン、パリ、マカオが並び、4位以下にはドバイ、沖縄、京都、大阪、名古屋、香港、シンガポール、福岡が並んだ。トップはロンドンで3万元を超え、パリは1万元あまり、マカオは6千元だった。
ロンドンとパリが1位と2位になった主な原因は、欧州が引き続き中国人観光客にぜいたく品の購入場所として人気があるからだ。欧州のぜいたく品価格は世界平均水準よりも低い上、税還付政策を実施しているので、価格の優位性が高い。中でもロンドンの高級デパートのハロッズとセルフリッジズ、アウトレットのビスタービレッジ、パリの高級百貨店のギャラリー・ラファイエットとプランタン、アウトレットのラ・ヴァレ・ヴィレッジが主なぜいたく品の購入場所だ。また携程全球購プラットフォームを利用する中国人観光客がますます多くなり、利用に応じて割引き、キャッシュバック、一定の金額を購入すると割引きなどのサービスを受けられるので、ぜいたく品購入にあたっての割引率が大きくなるということもある。
携程全球購の専門家は、「ロンドンの平均消費額が高かったのは英ポンド相場の影響もある。2018年に英ポンドレートは上昇を続けたが、中国人観光客の間で英国旅行の人気が衰えることはなかった。ビザの緩和政策が行われ、中国人観光客のロンドン旅行がより便利になったことも背景にある」と分析する。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年2月18日
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