全人代代表、中国航天科技集団有限公司第五研究院有人宇宙船システム総設計師の張柏楠氏は9日取材に対して、「中国の宇宙ステーションが完成した後、宇宙飛行士を送り届ける任務を担う有人宇宙船は、宇宙ステーションの任務の需要に基づき航空便のように打ち上げられる。未来の中国の宇宙船は『オーダーメイド』に別れを告げ、少量量産を開始する」と述べた。科技日報が伝えた。
中国有人宇宙事業の宇宙実験室任務段階における主な任務は、コア技術の進展と確立だ。有人宇宙船は主に研究開発の任務に基づき状態を確定し開発を展開する。有人宇宙船や宇宙実験室などの宇宙船の開発の進捗を主軸とし、すべての準備が整ってから打ち上げる。張氏によると、中国の宇宙ステーションは2022年頃に完成し、実験能力が大幅に向上し、かつ長期的に飛行を続ける。地上と宇宙ステーションの人員及び貨物の輸送量も急増し、任務がますます多くなる。そのため事前に宇宙船を完成させ、宇宙ステーションの宇宙飛行士の交代と貨物輸送の需要に基づき打ち上げる。張氏は、「これは航空会社の航空便に似ている」としている。
張氏によると、有人宇宙船の安定生産は、次の2つの条件を満たす必要がある。まずは宇宙船技術の安定で、次に生産工法の成熟と質の安定だ。長年の取り組みにより、有人宇宙船「神舟10号」技術がすでに成熟・安定し、応用的飛行段階に入っている。有人宇宙船開発の重点は技術進展・品質保証中心に転じると同時に、効率を上げコストを削減する。
「現在の中国宇宙事業の製造水準は、デジタル化・自動化製造技術の改良を経て、少量量産の能力をつけている。これはスマート製造産業の発展に力を入れる中国の方針と関係している」。張氏によると、コンピュータ支援製造はすでに有人宇宙船の生産分野で広く応用されており、圧倒的多数の重複する作業を担当している。デジタル制御ベンディングパイプ溶接など高技能が必要な多くの職種でも、徐々に自動化生産が用いられている。これは製造期間を大幅に短縮し、効率と品質を高めている。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年3月12日