華東師範大学社会発展学院の田兆元教授は、「今の社会では、競争があまりに強調され、人の温かみや秩序にやや欠けるところがある。テンポの速い社会生活において、人々はイライラするとつい礼儀や譲り合いをないがしろにしてしまうため、そうしたテンポを緩和させる必要がある」と指摘した。
李さんは、「しきたりは、一種の文化と伝統の象徴であり、伝承し続けていくことが極めて大切だ」との見方を示した。
しきたりを伝承する具体的方法について、「しきたりが持つ時代的価値を普及・宣伝すべき」とした人は67.4%、「子供が小さな頃からそうした教育をしっかり進めていくべき」とした人は58.5%に達した。
田教授は、「しきたりは、さまざまな方面で、社会秩序を維持する働きがあり、老人を敬い幼子を慈しみ、客を尊敬するといった道徳や礼儀を体現している。『バスでは高齢者に席を譲る』や『料理はまずゲストや客、目上の人に最初にすすめる』といったマナーは現代社会においても非常に重要視されている。礼儀正しく譲り合う行為は極めて大きな意義を備えており、そうした行為から、人々は幸福感を抱き、自分が尊重されていると感じる。同時に、社会秩序を維持する上でも非常に役立つ」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年3月14日