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貴州省の民芸紙技術「古法造紙」人気で月収8万円以上、出稼ぎ不要に

人民網日本語版 2019年03月26日08:52
貴州省の民芸紙技術「古法造紙」人気で月収8万円以上、出稼ぎ不要に
紙すきをする職人(東方IC が画像の著作権所有。転載禁止)。

貴州省丹寨県南皋郷石橋村では、民芸紙の技術「古法造紙」が今も伝承されており、村の若者がその技術を受け継いでいる。その月収は5000-6000元(1元は約16.39円)にもなるため、貧困を脱して裕福になり、出稼ぎに出る必要がなくなり、家族が離れ離れになることなく、一緒に暮らすことができるようになっている。

丹寨県にはここ数年、多くの観光客が訪れ、「古法造紙」の作業場が人気観光スポットとなっている。そして、多くの観光客も石橋村に足を運んでいる。

造紙には20以上の工程があり、非常に複雑であるばかりか、各工程の決まり事も非常に多い。石橋村の古法造紙遺跡は、山の岩の下にあり、岩は上部が前方に傾いているため、風や雨を避けることができ、「天然の作業場」となっている。そして、紙を造る時に使う水はきれいな湧き水だ。村の人々は、今も造紙術を発明した蔡倫を祀っており、毎年記念行事も行われる。ここからも地元における蔡倫の地位の高さをうかがい知ることができる。

ここ数年、丹寨県の観光業が急速に発展し、古法造紙に対する注目度も高まっている。そして、石橋村の古法造紙に携わる多くの若者は、貧困を脱して裕福になっている。例えば、李聚標さん(32)は、古法造紙に携わるようになって9年目になり、毎日、600枚以上の紙を造っている。彼は1分間に2枚造ることができ、1枚当たりの利益は3角、日給は約200元。 実家がある村で仕事をして1ヶ月に5000-6000元稼げるということは、多くの出稼ぎ労働者より稼いでいるということになる。 同じく古法造紙に携わっている羅文武さん(30)は現在、妻と子供と一緒に、生まれ故郷である同村で暮らしている。羅さんの妻は、紙を乾かす仕事を担当し、夫の稼ぎよりは少し少ないものの、夫婦で合わせて1ヶ月に1万元以上稼いでいる。彼女は、「稼ぎは多くても少なくてもいい。一番うれしいのは、生まれ故郷で仕事ができ、子供を残して出稼ぎに行かなくてよくなったこと」と喜ぶ。

この村には、「紙街」と呼ばれる通りがあり、各種紙を販売している。書道用の半紙のほか、装飾品として販売されている紙もある。古法造紙が思いがけず再び「繁栄」し、多くの人がそれにより貧困を脱して、裕福になっていることに、多くの村民が喜んでいる。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年3月26日

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