オーストラリア紙「デイリー・テレグラフ」は2日付報道の中で、「ファイブ・アイズ」(米国、英国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの機密情報共有の枠組。UKUSA協定とも)がまとめた調査報告によると、「中国は新型コロナウイルスの情報を故意に隠匿している」のであり、「国際社会の透明性を破壊した」と中国を批判した。この報道を受けて、一部の西側メディアは追従して大騒ぎを始めた。こうした動きに対し、ロシア・スプートニクは、ロシア下院国際事務委員会のスルツキー代表が3日、「西側メディアの『中国が新型肺炎の真実のデータを隠匿していた』との報道はすべて政治化した反中国の動きだ。中国は新型コロナウイルスの『仲間』ではなく、最初に新型肺炎による損害を被った国であって、『ウイルスは(中国の)実験室が起源』などとする見方はすべて憶測に過ぎない」と述べたことを伝えた。環球網が伝えた。
オーストラリア「デイリー・テレグラフ」のスクリーンショット
「ファイブ・アイズ」は米、英、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5ヶ国による機密情報共有の枠組だ。同紙によれば、入手した調査報告は全15ページ。それによると、研究の結果、新型コロナウイルスは「武漢市のウイルス研究所が起源である可能性がある」ことがわかり、中国は「感染症の爆発的拡大に関するニュースを覆い隠し、実験室のデータを破棄した」上、「ウイルスのヒトーヒト感染の存在を否定した」という。さらには中国の新型肺炎への対応を時間軸で並べ、対応が不適切だったと批判した。米FOXニュースのサイトは3日、「米情報機関はこの報告が本当に存在するのか未確認」と伝えた。
スプートニクによると、スルツキー氏はこうした報道に対し、「西側メディアの『ファイブ・アイズ』の調査結果に関する報道は、西側による政治化した反中国の動きだ。中国はこれまでも今もオープンな態度で国際社会と協力し、情報を提供しただけでなく、医療支援も提供してきた」と述べた。
ロシア下院国際事務委員会のスルツキー代表
またスルツキー氏は、「中国は新型コロナウイルスの『仲間』ではなく、最初に新型肺炎による損害を被った国であって、『ウイルスは(中国の)実験室が起源』などとする見方はすべて憶測に過ぎない。(各国が)手を取り合わなければ新型ウイルスに打ち勝つことはできない。非難し合い、矛盾を激化させている場合ではない」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年5月5日