【環球時報社説】中国と欧州は米国による妨害の包囲を突破すべき

人民網日本語版 2020年08月27日11:26

王毅国務委員兼外交部長(外相)が招待に応じて25日から欧州5か国を歴訪している。最初にイタリア、続いてオランダ、フランス、ドイツ、ノルウェーを訪問する。新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以降、初めての外国訪問だ。国際世論は中米関係の緊張激化という重要な背景に、期せずして一様に言及している。ちょうど10数日前にポンペオ米国務長官が中・東欧4か国歴訪を終えた。その主たる任務が、欧州と中国を離間させることだった。

ロイター通信は25日「米国の警告を無視、イタリア『中国は主要な戦略的パートナー』」との見出しで中伊外相会談について報じた。イタリアのディマイオ外相は「イタリアにとって中国はグローバルな範囲で欠くことのできない重要なパートナーだ。新型コロナ対策が最も困難な時期に中国側から迅速に差し伸べられた支援の手に感謝している」と表明した。ロイター通信はこれをイタリアと米国の間に溝を生じさせうる発言と指摘した。これは事実上、米国がここしばらくの間尽力している欧州での「新冷戦」発動という外交的働きかけが、ある程度において失敗に終わったことを意味している。

欧州の多くの国々は米国の伝統的同盟国だが、同時に中国と伝統的友好協力関係を維持している。これは、政治制度、イデオロギー、社会文明の異なる国々でもうまく付き合い、協力することができることを物語っている。中国と欧州の関係はこの方面において模範を築き、貴重な経験を積み重ねてきた。現在中国・欧州関係の直面する最大の問題が、米国からの強力な妨害と破壊をいかにして排除するかだ。

米国は現在欧州に「どちらの側につくのか」を迫っているが、これは事実上欧州自身の国益や地域の利益とワシントンの政治的偏見との間の選択だ。「新冷戦」が支持を得られないのは明らかだ。米国と欧州の同盟関係が対中統一戦線に自動的に移行するものでないことは事実が証明している。大西洋を跨ぐ「反中同盟」の結成というワシントンの望みは実現不可能と言える。

中国と欧州の関係が「小異を残して大同につき」、良好に発展することのできる根本的原因はやはり、双方が多大な利益を共有しているうえ、多国間主義と自由貿易の維持といったグローバルな問題において立場を同じくしていることにある。この特殊な時期における王部長の訪欧が双方の互恵協力を一段と後押しすることは確実だ。中国と欧州は共に努力して、共通利益を強化・拡大し続けてこそ、足元をしっかりと固めて、前へ歩み続けることができる。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年8月27日

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