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人民網三評「ウイルス起源解明を政治化する米国」(一) 「責任転嫁」こそ真の目的

人民網日本語版 2021年08月03日14:55

最近、米国政府は一部の国やメディアを糾合して新型コロナウイルス「実験室漏洩説」を再び宣伝している。デルタ株が蔓延して防疫状況が厳しくなる中、米国は科学ではなく「諜報」を用いることで、その強烈な政治的利己主義を露呈するだけでなく、「責任転嫁」という真の目的を一段とあらわにしている。(文:憶黎、蘇菁菁。人民網掲載)

ウイルスの起源解明を政治的に利用しても、米国が「新型コロナ対策に失敗した大国」であるという事実を覆い隠すことはできない。ジョンズ・ホプキンス大学の統計では、すでに米国では新型コロナウイルスの感染者数が3500万人を超え、死者数は61万人を超えている。米疾病予防管理センター(CDC)の統計では、7月30日の時点で、7日間の平均感染者数は6月中旬以降増加し続けている。CDCが7月31日に発表した統計では、30日に全米で報告された新規感染者数は10万1171人で、今年2月7日以降最大の増加幅となった。新型コロナ対策の失敗によって、おびただしい数の米国人の命と健康が奪われ、さらに人種間の関係や世論が分断された。

ウイルスの起源解明を政治的に利用したことで、米国が名実ともに「利己的国家」であることが露呈した。米国は大量のワクチンを買い占め、ワクチン生産材料の輸出を制限し、発展途上国の感染状況を無視して、「米国第一」と「ワクチンナショナリズム」を遂行した。その世界大国という「イメージ設定」は、とうに崩壊している。

ウイルスの起源解明の政治的利用は、感染拡大当初から続けているその「責任転嫁」戦術の延長でもある。様々な問題や矛盾の解決能力がない米国は、その矛先を中国に向けることで、「新型コロナ対策に失敗した国」、「ウイルス拡散国」という自らの真の姿を覆い隠そうとしている。

パンデミックの初期に、世界トップレベルの公衆衛生分野の科学者27名が米国の陰謀論を強く非難する共同声明に署名し、国際的に権威ある医学誌「ランセット」に掲載した。今年3月30日、中国・WHOウイルス起源解明合同調査報告書は、新型コロナウイルスが実験室を通じてヒトに感染した「可能性は極めて低い」と指摘した。7月7日、各国の科学者21人が「SARS-CoV-2の起源」という論文で、早期の新型コロナ症例と武漢ウイルス研究所とのいかなる結びつきを示す証拠もないと結論づけた。7月17日、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、「新型コロナウイルス発生源の最も可能性ある解釈は、動物宿主からヒトへの自然進化だ」と指摘した。

米国のデマと宣伝は、国際的な新型コロナ対策の大局に影響を与えている。英誌ネイチャーが先日指摘したように、米国の宣伝する「実験室漏洩説」はウイルスの起源解明作業を妨げ、真実を語ろうとする科学者がネット上で暴力にさらされる事態を招く恐れがある。ワシントン・ポストの報道によると、ファウチ氏と米アイオワ大学のウイルス学者スタンリー・パールマン氏は共に右翼の非難にさらされた。

ウイルスの起源解明は厳格な科学的問題だ。いかなる政治工作も、真実と科学を抑圧し、新型コロナ対策の国際協力を損ない、感染拡大の危険を高めるだけだ。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年8月3日

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