今年は中国共産党創立100周年であり、国連における中国の合法的議席回復50周年でもある。 (文:陳旭・在ジュネーブ国際機関中国政府代表部特命全権大使。人民日報掲載)
中国は国連の創設メンバーだ。1945年6月26日、中国代表団は国連憲章に最初に署名。その代表団メンバーに中国共産党の董必武代表がいた。1954年4月には、周恩来総理兼外交部長(外相)が中国代表団を率いてジュネーブ会議に出席し、新中国の平和外交政策と全く新しい外交スタイルを示した。ジュネーブは新中国の多国間外交誕生の地として讃えられてもいる。
国連における合法的権利を回復するため、中国はたゆまぬ努力を続け、新中国の外交史に忘れがたき章を記した。1971年10月25日、第26回国連総会は第2758号決議(アルバニア決議)を圧倒的多数で採択し、国連における中華人民共和国の全ての合法的権利を回復した。国連の歴史は新たなページを開き、中国と国連の関係も新たな段階に入った。
風雨の50年間を振り返ると、中国は国連の場で国際情勢に対する重要な見解や政策・主張を積極的に表明し、中国外交の高らかな声を世界に発信してきた。党と国家の指導者は繰り返し国連で登壇した。第18回党大会以来、習近平国家主席は、国連など多国間の場で繰り返し重要演説を行い、中国の特色ある、国際社会の期待にかない、歴史の大勢に沿う一連の新たな理念、新たなイニシアティブ、新たな主張を打ち出して、多国間主義の発揚・実践・発展のために、重要な戦略的リーダーシップを発揮してきた。2017年、習主席は、ジュネーブの国連欧州本部で「人類運命共同体の共同構築」と題する演説を行い、国際社会の広範で熱烈な反響を呼んだ。2021年、習主席は世界経済フォーラムの「ダボス・アジェンダ」対話で、「多国間主義の松明で人類の前進の道を照らす」と題する特別演説を行い、多国間主義の発揚と発展の方向性を指し示した。
風雨の50年間を振り返ると、中国は国連で多国間の課題に包括的に関与し、世界の舞台で大国としての責任感を示してきた。中国は、ほぼ全ての普遍的な政府間国際組織に加盟し、600以上の国際条約に調印し、国連や国際社会における地位と影響力を高め続けてきた。中国は、国連平和維持活動(PKO)に積極的に参加し、地域の紛争問題の政治的解決を後押しし、国際平和・安全維持に際立った貢献を果たしてきた。中国は、世界貿易機関(WTO)加盟時の約束をしっかりと履行し、対外開放水準を高め続け、経済グローバル化と世界経済成長の促進に推進力を与えてきた。中国は「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設という重大なイニシアティブを打ち出し、南南協力と北南対話を積極的に推進し、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の貧困削減目標を10年前倒しで達成し、グローバル共同開発の成果を力強く固め、拡大してきた。また中国は新型コロナ対策の国際協力を積極的に繰り広げ、人類衛生健康共同体の構築を後押しし、国際的な公衆衛生上の危機への対処において中核的役割を果たしてきた。
現在、中国は国際社会の中心に日増しに近づいている。我々はジュネーブの多国間の舞台において、上の世代の革命家や外交官の縦横無碍の外交スタイルを学び直し、習主席の重要演説の時空を超えた魅力を感じ、一層心沸き立ち、雄々しい志を抱いている。我々は習近平外交思想を導きとして、多国間外交を積極的に繰り広げ、多国間主義を力強く実践し、国益を断固として守り、新たな、より大きな成果を挙げるべくたゆまず努力していく。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年9月22日