外交部(外務省)の19日の定例記者会見で、汪文斌報道官が米国防長官の中国に関する発言についての質問に答えた。
【記者】報道によると、オースティン米国防長官は先日、「中国による先進的な軍事力や兵器システムの開発は、地域情勢の緊張を激化させるだけだ」と述べた。また、米国の軍縮大使も、「中露が積極的に進めている極超音速技術の運用と軍事化は軍拡競争を激化させる」と述べた。これについて中国側としてコメントは。
【汪報道官】米国は世界最多で最先端の核兵器を保有しているうえ、「核の3本柱」を掲げた核戦力の高度化に巨額の費用も投じようとしている。米側の鼓吹する「中国脅威論」は、自らの軍事力を拡大し、安全保障上の絶対的優勢を追求するための口実に過ぎない。
周知のように、米国は弾道弾迎撃ミサイル制限条約と中距離核戦力全廃条約から脱退し、グローバルなミサイル迎撃システムの配備を推進し続け、長期にわたり単独で生物兵器禁止条約の検証議定書交渉を拒否し、宇宙空間における軍備管理に関する交渉を拒絶し、原子力潜水艦を非核国に供与し、核拡散のリスクを高めてきた。
唯一の超大国である米国は近年、冷戦思考に固執し、あらゆる面で軍事力を強化し、軍事同盟を深化させ続け、軍事的小集団を構築しており、地域の平和と安全、世界の戦略的安定性を深刻に損なってきた。中国が軍拡競争を激化させているとの米側の主張は、中国に対して逆ねじを食わせ、視線をそらさせるものに他ならない。米国は「中国脅威論」を誇張するのを止め、中国を問題にして騒ぎ立てるのを止め、責任ある姿勢を示し、大国としてしかるべき役割を果たし、国際社会と共に、世界の戦略的バランスと安定を維持し、各国の共通の安全保障を実現するべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年10月20日