今月9日、内蒙古(内モンゴル)自治区通遼市科爾沁(ホルチン)区敖力布皋鎮で、牧畜民たちは「ウシ30頭全部見つけてくれて、本当にありがとうございます」と、真っ赤に腫れ上がった警察官の両手を握りしめながら、何度も感謝の言葉を述べていた。人民網が各社の報道をまとめて報じた。
1メートル近く積もった雪の中を歩いてウシを探す警察官(画像提供・通遼市公安局科爾沁区分局)。
同鎮の派出所は今月9日午前6時、「連夜の大雪で積もった雪の重さに牛小屋が耐えられず倒壊し、シンメンタール牛30頭の行方が分からなくなってしまった」との通報を受けた。
その後、派出所の警察官たちはすぐにウシを探しに出動。今月5日から、通遼市は気象記録が始まって以来の最も強い強風と豪雪に見舞われており、警察車両は雪に埋もれてしまった。そのため、白晶所長は警察官を4グループに分けて、敖力布皋鎮の東、南、西、北の4方向に出動させた。警察官たちは暴風と豪雪の中、歩いてウシを探した。
見つけたウシを牧畜民の家まで送り届ける警察官(画像提供・通遼市公安局科爾沁区分局)。
正午12時ごろ、警察官2人が敖力布皋鎮の北東7.5キロの位置でウシの一部を発見。ウシの足跡を追って午後2時ごろに、全頭見つけ出した。その後、警察官は全てのウシを牧畜民の家まで送り届けた。
戻って来たウシ30頭を見て、牧畜民たちは警察官の手を握りしめながら、「1頭当たり3万元(1元は約17.8円)の価値がある。見つけ出してもらえていなかったら、大きな損失となっていた」と感謝していた。
全国的に雨・雪はほとんどなく気温上昇へ 東北エリアの雪は12日で終了
11月9日、3日連続で雪が降った遼寧省瀋陽市内で、除雪作業をする作業員たち(撮影・劉宝成)。
中国天気網によると、今月11日から13日にかけては、中国全土のほとんどの地域で雨や雪は降らない予想となっている。11日にやや強い雪、または大雪となると予想されているのは黒竜江省東北部の一部の地域だけで、12日には東北エリアの降雪は完全に終了となりそうだ。気温を見ると、中国全土のほとんどの地域で少しずつ回復すると予想されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年11月11日