先週末、中国の多くの地域で今シーズンの初雪が観測された。人民網が各社の報道をまとめて報じた。
内蒙古(内モンゴル)自治区通遼気象局は今月8日正午、北方エリアの草原都市である同自治区の通遼市が「ドカ雪」に見舞われ、7日からほとんどの幼稚園、小中高校が休校となっているほか、空港も閉鎖されていることを明らかにした。通遼市の気象当局によると、現時点で、6センチから50センチほどの積雪となっている。
「ドカ雪」に見舞われた内モンゴル通遼市(画像は通遼気象局が提供)。
寒波の勢い衰えず 降雪の中心は東北エリアに
寒波は勢いを保ったまま、中国南方エリアにも襲来し、ほとんどの地域で最高気温が急降下している。その他、降雪の中心は東北エリアに移動し、中央気象台は9日午前6時に豪雪青色警報を発令した。
9日午前8時から10日午前8時にかけて、内モンゴル北東部や遼寧省中・北部、吉林省南部、黒竜江省西部などの一部の地域で大雪となり、局地的に豪雪(10‐13センチ)となると予想されている。上記の一部の地域では新たに3‐8センチ積雪し、局地的には10センチ以上となりそうだ。
各地で休校、鉄道運休
大雪や寒波の影響で、多くの地域が休校を発表しているほか、一部の鉄道が運休し、道路が閉鎖されている。
内モンゴル自治区の通遼市や遼寧省の瀋陽市、黒竜江省綏化市、吉林省長春市などの小中高校は大雪で休校を発表した。
東北エリアと内モンゴルで大雪となった理由は?
遼寧省気象台の首席予報士・周春暁氏は、「全体的に見れば、複数の前線が急速に発達し、冷たい空気と暖かい空気が激しくぶつかった結果だ」と説明する。
内モンゴル自治区気象台の首席予報士・張桂蓮氏は、「主に、新疆維吾爾(ウイグル)自治区の寒気が東の気圧の谷へと移動しているのが原因。ゆっくりと東へ移動する過程で、少しずつ寒冷渦へと発達した。寒冷渦は移動する速度が遅いため、長時間、広範囲に雨や雪を降らすほか、強風となり、気温が下がる」と解説する。
異常気象?
周氏によると、「遼寧省西部エリアの降雪量はすでに、気象記録のある1951年以来最多を記録している。中・北部の一部の地域では雪が降り続いており、過去最多を記録する可能性がある」ということだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年11月10日