王毅国務委員兼外交部長(外相)は20日、世界シンクタンク大会に寄せたビデオメッセージで、中米関係について次のように述べた。外交部(外務省)ウェブサイトが伝えた。
最大の発展途上国と先進国である中国と米国が互いの関係をうまく処理できるか否かは、世界の前途と命運に関わる。
習近平国家主席は11月16日に米国のバイデン大統領と、率直で踏み込んだ、広範な議題に及び、実質的意義に富む建設的会談を行った。習主席は米側に立場を表明し、譲れぬ一線を明確にすると同時に、協力を図り、意見の相違を適切に処理する誠意も示した。中米双方は共に、両国関係は極めて重要であり、関係を損なってはならず、両国は尊重し合い、平和的に共存する必要があるとの認識を示した。
会談で習主席は中米双方が尊重し合い、平和的に共存し、協力・ウィンウィンを図るべきであることを厳かに指摘するとともに、この3つの原則の持つ意味を明確に説明。これを踏まえて、中米が力を入れて推進すべき4つの優先事項を示した。これらの重要な論述は中米関係の発展と変遷に対する習主席の深い思考を反映するとともに、中米関係の未来の方向の基本枠組を明確にした。
相互尊重は国家間の付き合いの基本的前提だ。各国は共に寛容な精神に基づき理解し合い、尊重し合うべきであり、他国を見下し、さらには他国に強要するべきではない。
平和共存は国家間の付き合いのあるべき筋道だ。特に中米のような大国にとっては、ひとたび衝突と対立へ向かえば、両国にとって何らメリットがないだけでなく、世界にとっても耐えがたい災難となるだろう。
協力・ウィンウィンは歴史の発展の正しい方向だ。中米はすでに利益が深く融合しており、いかなるゼロサムゲームも共倒れの結果をもたらすだけであり、互恵・共同発展を堅持してこそ、長期安定的発展が可能となる。
我々は米側が言動を一致させ、「新冷戦」を行わず、衝突と対立を求めず、「台湾独立」を支持しないという重要な姿勢表明を具体的な政策と行動に真に反映させることを望む。そうしてこそ、中米関係を長期安定的に発展させ、両国に幸福をもたらし、世界にも恩恵を及ぼすことが可能となる。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年11月22日