韓国の原子力安全委員会は17日、日本の東京電力ホールディングスが発表した福島第一原子力発電所から出た処理水の海洋放出計画に伴う放射線影響評価報告書について、遺憾の意を示した。中国の外交部(外務省)の趙立堅報道官は19日の定例記者会見でこれについて、「私は関連の報道に注意している。福島原発汚染水の海洋放出は本当に避けられないことなのか、それとも日本が自分たちの利益のために進める独断専行なのか。もしも原発汚染水が本当に無害なら、日本はなぜ自国内の湖に放出しないのか。日本に答えて欲しい」と述べた。
趙報道官によると、「実際には今年4月、日本政府が福島原発汚染水を海洋に放出すると一方的に決定してから、環太平洋諸国と日本国内の人々からの疑問や反対の声がやむことはなかったにも関わらず、日本はいまだに原発汚染水の海洋放出についての合理性、必要性、科学性、安全性について信頼し納得できる説明をしてこなかった。海洋放出の決定から7ヶ月もたって、やっと放射線影響評価報告書を発表し、以前の決定は科学的でなく、厳密ではなかったと述べさえした」という。
趙報道官は、「この7ヶ月間に、日本は国際社会の正当な関心と要求に一貫して耳を貸してこなかった。国際社会が見たものは、福島原発汚染水の処理に責任を負う日本企業がたびたびデータを改ざんし、真相を隠匿し、管理が混乱している姿や、日本メディアによってしばしば暴露された福島原発エリアで発生した放射線漏れのスキャンダル、そして日本政府の監督管理の不十分さだった」と述べた。
趙報道官は、「私が繰り返し申し上げたいのは、福島原発汚染水の処理は決して日本だけの問題ではなく、慎重の上にも慎重を期し、厳格な監督管理を行わなければならないということだ。日本は国際社会と周辺国、そして自国の人々の呼びかけに真剣に答えなければならず、謝った決定を取り消し、果たすべき国際的義務を履行しなければならない。日本は極めて大きな損害を出した放射線漏れという『ブラックスワン』を、暴走して手がつけられなくなる放射線汚染の『灰色のサイ』にしてはならない」と強調した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年11月20日