2022北京冬季五輪

仮想コーチがエアリアルチームの「雪上飛躍」の実現をサポート

人民網日本語版 2022年02月18日14:12

スキー競技場で選手たちが輝かしい成績を上げたその背後にいる「観君」と名付けられたバーチャル(仮想)コーチが今、注目を集めている。

「観君」は本当の人間ではなく、さまざまなバーチャル製品を手がける小氷公司が開発した人工知能(AI)搭載の審判・コーチシステムだ。今回の北京冬季五輪に向けて、「観君小氷システム(Xiaoice-International Athletic Scoring System、X-IASS)」がフリースタイルスキーのエアリアルチームを3年以上も黙々とサポートしてきた。

「観君」は2018年にエアリアル種目に関する知識の学習をスタートし、理解を深めてきた。19年にエアリアルのナショナルチームに「加入」し、AIによるサポートを通じて練習の効率と効果を引き上げることを目指していた。

上述の目標を達成するため、「観君小氷システム」は3つのカギを握るポイントをクリアした。(1)スピーディな採点(2)数量化された動作(3)練習データの追跡可能性と予測可能性。エアリアルには一定の危険が伴うため、選手の1日の練習量には制限があり、練習の効率を高めるには、高いスコアを出した時の動きについて選手の記憶を強化する必要があった。「観君」は選手のジャンプの1つ1つを専門的に判断し、国際大会でのジャッジの採点基準と高度に一致するようにし、減点の対象となるフォームを厳格に識別する必要で、そしてジャンプ、空中姿勢、着地の3段階の演技の全プロセスを数量化し、動作の軌跡、体勢、飛び出しの角度、高さ・距離などさまざまな角度の指標から分析を行い、コーチに指導の根拠を提供する必要があった。これと同時に、科学的な観察や選手のパフォーマンスの予測に使用されるように、選手のすべてのジャンプを追跡可能にし、長期にわたってデータを蓄積し、スポーツ関連文書のアーカイブを構築する必要がある。

「観君」は度重なる挑戦を突破し、3年にわたってバーチャルコーチを勤め上げた。採点した回数は1万回近く、分析した動作は5万回を超え、選手の日常的な練習をサポートして効率と効果を高め、コーチの日々の指導における重要なサポート役になった。

昨年2月に行われた北京冬季五輪のテストマッチで、「観君」はエアリアル種目の唯一の審判員になり、個人の予選から決勝戦までと順位決定戦、団体の予選から決勝戦までで、のべ44人の演技をジャッジした。これはAIが大会で単独で審判員の任務を達成した世界初のケースになった。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年2月18日

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