第76回国連総会は18日、「共通の行動を即時実施:世界的食糧危機への対応策の調整」をテーマとする特別ハイレベル会合を開いた。中国の張軍国連大使が会合に出席し、「グローバル発展イニシアティブ(GDI)フレンズグループ」を代表して発言し、食糧安全保障問題について、同グループの共通の立場を明らかにした。新華社が伝えた。
今年中国がニューヨークの国連本部で設立を発起した「GDIフレンズグループ」は、すでに60ヶ国が参加して、国際協力の強化、国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実行、グローバルな課題への対応を共に後押ししている。今回の発言はグループ発足後初の発言であり、イニシアティブの実行作業とグループの協力が重要な一歩を踏み出したことを意味する。
張大使は「新型コロナウイルスのパンデミックが各国の発展に影響を与え、世界経済の回復は困難かつ分化し、気候変動と世界のサプライチェーンの分断が食糧・農産物価格の変動を誘発し、持続可能な開発のための2030アジェンダの実行は厳しい試練に直面している。国際社会は直ちに共通の行動を起こす必要がある。連携して短期的な食糧危機に対応するとともに、世界の食糧・農業分野の長期的な協力を強化する必要がある」と述べ、次の必要性を挙げた。
(1)発展途上国を始め食糧危機の影響を被った国々に緊急支援を実施し、食糧の生産、貯蔵、輸送、ロス削減、投資拡大、自給率向上などの分野で協調行動を取り、各国及びステークホルダー間のパートナーシップを強化する。
(2)先進国など各国に対して、協力を強化し、食糧・農業システムのモデル転換に焦点を合わせ、農民の科学技術革新とキャパシティ・ビルディングへの支援を強化し、雇用拡大と貧困撲滅を支援し、食糧・農業の持続可能な利用及び保護を強化し、生態環境を保護するよう促す。
(3)世界の食糧・農業サプライチェーンの有効な運用を維持し、食糧、燃料、化学肥料など農業製品貿易の円滑性と市場開放を確保し、多角的貿易体制を維持し、世界貿易機関(WTO)の精神とルールに反する一国主義・保護主義的措置を撤廃する。
張大使は「GDIフレンズグループは、各国と協力して持続可能な開発のための2030アジェンダを実行に移し、どの国も取り残されず、誰一人取り残されないようにするために、全力で取り組んでいく。GDIフレンズグループにさらに多くの国々が参加することを歓迎する」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年7月20日