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糖質ゼロ圧縮ビスケット、糖質ゼロ低脂肪オートミール、糖質ゼロ低カロリービタミン飲料パウダー、糖分ゼロ・脂肪分ゼロ・カロリーゼロ炭酸飲料、糖尿病患者用糖質ゼロおやつ……糖質ゼロ食品は健康の看板を掲げる食品として、中国人にますます受け入れられ、健康に気を配る人に好まれるようになった。だが糖質ゼロ食品は本当にヘルシーなのか。
糖類とは広い意味では消化できる炭水化物を指し、狭い意味では主にショ糖などの精製糖を指す。
中国人民解放軍総病院栄養科の薛長勇・元科長は、「広義の糖類ということであれば、厳密に言えば、炭水化物がまったく入っていない食品しか糖質ゼロ食品とは呼べない。しかし実際にはそうではなく、市販されている糖質ゼロ食品はショ糖を使っていないだけで、そうした考え方に基づき、業者は他の糖類を、たとえば果糖や砂糖代用品などを使える」と説明した。
ここからわかるのは、「糖質ゼロ」は「糖分ゼロ」ではないこと、糖質ゼロ食品には糖類がまったく入っていないわけではないことだ。
注目されるのは、ここ数年、消費の高度化や健康理念の普及に伴って、糖質ゼロ食品と同じように、砂糖代用品を使った食品が多くの消費者の間で人気になったことだ。この砂糖代用品とは一体何か。糖質ゼロ食品とどんな違いがあるのか。
専門家の説明によると、砂糖代用品は人工甘味料であり、甘みがあるが精製糖ではない。砂糖代用品は甘みを加えるだけで、カロリーはないか、極めて少ない。しかし砂糖代用品を使用した糖質ゼロ食品、特にパンや菓子類などのデンプン製品は、炭水化物と脂肪の含有量、総エネルギーが決して少なくはない。
砂糖代用品は血圧を上昇させず、甘みはあってカロリーがない。現在の考え方では、糖分ゼロ・脂肪分ゼロ・カロリーゼロ炭酸飲料の主成分は水と甘味料だ。こうした甘味料は相対的に安全ではあるが、専門家は「それ自体に栄養価がないので、たくさん摂取することは推奨しない」との見方を示す。
それでは糖質ゼロ食品には価値がないのだろうか。実は糖質ゼロ食品はエネルギーの摂取量を少なくするようサポートしてくれるものだ。甘みの主成分となる遊離糖類は私たちの体に必要な栄養素という点では必須ではないため、糖質ゼロ食品によって遊離糖類の摂取が抑えられ、健康にとってそれなりの意義があると言える。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年8月16日