重慶市と湖北省武漢市の政府当局はこのほど全国に先駆けて、自動運転全無人商業化試行政策を発表した。今月8日から武漢市経済技術開発区と重慶市永川区の特定エリア内では、全無人の自動運転タクシーを呼べるようになった。そこで今回、武漢市経済技術開発区でその全過程を体験した。
まず携帯電話の配車アプリで予約し、目的地を入力してからタクシーを呼ぶ。数分間ほど待つと、タクシーが乗車地点に到着した。
このタクシーは運転席にも助手席にも運転手と安全担当者がいない完全に無人の自動運転タクシーとなっている。ではどうやって乗車するのだろうか。まず携帯電話で健康コードをスキャンし、グリーンコードが表示された後、予約に使った携帯電話番号の下四桁を入力すると乗車できる。
完全に無人の自動運転タクシーでは、運転席と助手席の間にアクリル板が設置されている。これは一部の乗客が無意識に運転システムに接触するのを防止するためだ。さらに運転席と助手席の後ろには、全無人自動運転試乗の注意事項があり、危険や違反行為を防止している。
次に出発ボタンをタップすると、この全無人の自動運転が始まる。発車は非常に安定しており、運転席と助手席の後ろのディスプレイは基本情報を表示していた。走行速度は時速28キロメートル、到着まではあと3.2キロメートル、予定到着時間はあと7分といった情報などだ。
では乗客が体調不良になったりトラブルが発生した場合はどうするか。ディスプレイにはカスタマーサービスのホットラインがあり、タップするだけでダイヤルできる。すぐにメンテナンススタッフと連絡が取れるので、相手に問題を伝えれば、直ちに現場に駆けつけ、サポート処理を行うという。
経済技術開発区の基本道路の制限速度は時速60キロメートルで、体験した車両のスピードは時速40キロメートルだった。走行中の全過程は非常にスムーズで安定していた。
そして目的地に到着すると、システムが乗車料金を表示する。料金は一般的なオンライン配車サービスとほぼ同じだった。現地では9割引のお試しイベントが開催中で、今回の乗車料金は2元(1元は約19.78円)ちょっとだった。
これまでの国内の自動運転タクシー商業化運営は、「運転席に安全担当者」や「運転席は無人、助手席に安全担当者」という発展段階を踏まえていた。百度は今回2都市で全無人自動運転許可証を取得した唯一の事業者で、安全運営において遠隔監視·制御マンツーマンサービスを提供している。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年8月15日