その昔から現在に至るまで、ライチは実に多くの人々に愛されてきたフルーツだ。唐代においては、玄宗皇帝が寵姫である楊貴妃に、彼女の大好物だったライチを新鮮な状態で届けさせるため、早馬で現在の広東省と広西壮(チワン)族自治区一帯の嶺南から、現在の陝西省西安市の長安まで昼も夜も休まず11日間かけて運ばせたと伝えられているほどだ。そんな約2000キロ離れた2ヶ所の土地を、現在では高速鉄道がわずか10時間で結び、鮮度の高いライチを当日のうちに届けることができるようになっている。
世界最大規模を誇るライチの生産拠点である広東省茂名市は、中国最古のライチ栽培の中心地の一つ。世界で生産されているライチ5個のうち1個は同地のものと言われているほどだ。茂名市はライチの栽培面積が最大で、生産量が多く、産業の基礎がしっかりしているほか、生産されるライチの品質が非常に高いことでも国内外で広く知られている。
同地の鉄道当局は貨物列車や観光列車を増発し、中国全土にライチを輸送できるようバックアップしている。茂名市のライチの産業チェーンの生産高は100億元以上に達しており、産業の振興で、農民の生活が豊かになっている。
「人民網日本語版」2023年6月2日