資料写真:5Gスマート応用の没入型体験をする展示会の来場者。(撮影・張宇)
2019年6月6日、中国は5G商用化の営業許可証を発行した。5Gの商用化がスタートしてから4年がたち、中国は目を見張る成果を上げてきた。中国新聞社が伝えた。
開催中の第31回中国国際情報通信展示会で、中国の工業・情報化部(省)の金壮龍部長は、「中国の移動通信ネットワークは『3Gのブレークスルー』、『4Gの同時化』から『5Gのリード』への飛躍を実現した」と述べた。
現在、中国には世界で最も規模が大きく、技術が最も進んでいる5Gネットワークがある。今年4月現在、5G基地局を累計273万ヶ所以上完成させた。5Gネットワークは中国のすべての地級市(省と県の中間にある行政単位)と県の行政中心地の都市部をカバーした。4月末時点で5G移動電話ユーザー数は6億3400万に上った。
中国工程院の鄔賀銓院士は、「今年4月末に、中国の5G基地局が世界に占める割合は60%となり、5Gユーザーの世界に占める割合も60%だった」と述べた。
また鄔院士は、「中国の5Gと光ファイバーネットワークは世界トップレベルだ。5Gは低炭素という点でも素晴らしい進展を遂げ、5G基地局のエネルギー効率は4Gの5倍になる」と述べた。
中国の5Gネットワークの共同建設・共同利用は世界に中国発のソリューションを提供している。中国電信(チャイナ・テレコム)は中国聯通(チャイナ・ユニコム)と提携して世界初の規模最大の5G SA(スタンドアローン)方式の共同建設・共同利用ネットワークを構築した。通信塔事業を手がける中国鉄塔の張志勇会長は、「この9年間、新たに建設した基地局のIPアドレスの共同利用率は当初の14%から83%に上昇し、5G新インフラ建設を加速させただけでなく、ネットワーク配置もより効率的に、より経済的になった」と説明した。
今回の展示会には、5G新通話、裸眼3D、5G手術支援ロボット、インタラクティブホログラム、VR/AR(仮想現実/拡張現実)などが登場し、5Gは中国人の日常生活に日増しに溶け込んでいる。
華為(ファーウェイ)技術有限公司の展示ブロックでは、裸眼3Dとインタラクティブホログラムに消費者が足を止めて見入っていた。ファーウェイの李鵬上級副総裁は、「5Gの低遅延、広い帯域幅が多くの新業務を生み出した。例えば新たな通話機能・サービス・動画スタイル、裸眼3Dなどで、消費者の体験の持続的な向上を推進してきた」と述べた。
5G商用化から4年が経ち、これまでに各業界のデジタル化・スマート化モデル転換にエンパワーメントし、5Gの融合応用は広さと深さを増し続けている。現時点で、5Gは鉄鋼、製造、鉱業、電力、港湾などの業界において1万6000余りの専用ネットワークで大規模応用を実現しており、5G業界専用ネットワークの経済規模はすでに100億元台(1元は約19.5円)を突破した。
鉱業、港湾、電力などの重点業界で5Gによるソリューションが加速的に再現され普及している。ファーウェイの展示ブロックのスタッフの説明によれば、複雑で危険な地下の坑井での作業シーンにおいて、5Gのスマート鉱山ソリューションを通じ、低周波数帯の広い帯域幅の資源を100台以上のカメラに応用し、人工知能(AI)技術を利用して採掘現場のカメラを連携させて360度動画を実現し、坑井の中での作業を坑井の上で完全に、はっきり見られるようにしたという。
同部のデータによると、5Gの融合応用は現在、国民経済の97大分類のうち60分類に融合し、昨年の52から8つ増え、応用の事例数は5万件を超えた。
5G端末製品も日増しに豊富になった。今年3月末時点で、5Gスマートフォン、無線ルーター、車載端末などの5G端末製品は1160種類を超えた。
業界では、「中国は5Gに対する明確な戦略的位置づけと周波数スペクトルの支援があり、通信キャリアは5Gユーザーの体験をめぐってさまざまなシーンにおけるイノベーションを持続的に推し進め、産業全体が5Gの応用イノベーションと生態圏の発展を共に推進している」との見方が広がる。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年6月7日