遼寧省鉄嶺市管轄下の開原市によると、今月1日午後2時10分ごろ、強い上昇気流が発生した影響で、同市金溝子鎮で竜巻が発生した。現時点で、約70世帯200人以上が被災したことが確認されている。また負傷者約10人が病院で治療を受けている。現地では竜巻の影響で、高速鉄道の運行も見合わせられた。具体的な被災状況の調査は現在も進められている。
遼寧省阜新市海州区人民政府によると、1日午後1時20分ごろ、強い上昇気流が発生した影響で、同区駅前街道(エリア)機務コミュニティ、韓家店鎮西荒村で竜巻が発生し、家屋や車両、電線、樹木などが被害を受けた。現在、復旧作業が秩序よく進められている。現時点までに死傷者は報告されていない。
東北エリアでは竜巻が毎年平均して3、4回発生
東北寒冷渦研究重点開放実験室のシニアエンジニア・才奎志氏によると、中国東北エリアの平原や華北エリアの平原は平坦で、温帯に属し、冷たい空気と暖かい空気がぶつかることが多いため、強い上昇気流が発生しやすい。東北エリアでは竜巻が毎年平均して3、4回発生し、そのうち遼寧省では6月から8月にかけて、1、2回発生する。
これまでに深刻な被害が出た竜巻には、寒冷渦が伴っているという共通点が確認されている。
2019年7月4日午前9時に撮影した竜巻が発生した後の遼寧省開原鉄西工業パーク(撮影・郭慧君)。
2019年7月3日、遼寧省開原市で強い竜巻が発生し、死者が7人、負傷者が約190人、被災者が約9900人に達したほか、多くのインフラが損壊し、経済と社会に深刻な影響を及ぼした。これは、遼寧省で観測史上最強の竜巻となった。
「人民網日本語版」2023年6月2日