しばらく前から、西側の一部政治屋はいわゆる対中リスクを低減する「デリスキング」を騒ぎ立て始めた。このいわゆる「デリスキング」との主張は、本質的に「科学技術の独占・封鎖、障壁の設置」の構築を継続し、「デカップリング及び産業・サプライチェーンの分断」を煽動するものだ。先日開催されたG7広島サミットの共同声明では、中国関連部分で「我々は、経済的強靱性にはデリスキング及び多様化が必要であることを認識する」としており、中国を封じ込め、抑えつけるその企てを再び露呈した。G7のいわゆる「デリスキング」は、グローバルな産業・サプライチェーンの安定性にリスクをもたらし、世界経済の回復に障害をもたらすことにしかならない。(人民日報「鐘声」国際論評)
「デカップリング」から「デリスキング」へと、G7はレトリックを変えたが、その隠し持つ目的は変わらない。いわゆる「デリスキング」は、特定の国々の反中・中国抑止の新たな名目に他ならず、このレトリックには冷戦とゼロサムゲームの考えが透けて見える。
経済のグローバル化は押しとどめることのできない歴史の潮流であり、科学的で合理的な国際分業体制は各国が自らの強みを発揮し、効率を高めることに寄与する。中国経済はすでに世界経済と深く融合している。近年、特定の国々が強引に推し進めている対中「デカップリング及び産業・サプライチェーンの分断」は、実行不可能であることがすでに証明されている。もし特定の国々が「デリスキング」の名の下に脱中国化を実行するのなら、それは脱チャンス、脱協力、脱安定、脱発展を意味するだろう。
中国は平和的発展路線を堅持し、互恵・ウィンウィンの開放戦略を揺るぎなく遂行している。過去10年間の世界経済の成長に対する中国の平均寄与率はG7各国の合計を上回っている。中国の経済運営は回復・好転傾向を維持しており、世界にさらなるチャンスをもたらすことになるだろう。
国連の「世界経済状況・予測2023」報告書は、2023年の中国経済の成長率予測を4.8%から5.3%へと上方修正した。世界銀行や国際通貨基金(IMF)も今年の中国経済の成長率予測を次々に上方修正して、中国経済の発展の見通しへの自信を示している。中国が世界にもたらすものが試練ではなくチャンスであり、動揺ではなく安定であり、リスクではなく保険であることを、事実は証明している。
世界はデカップリングできないし、特定の国々は中国を「デリスキング」の標的にすべきでない。世界に必要なのは脱イデオロギー化、脱陣営化、脱小集団化であり、他国を封じ込め、抑えつけるリスクを完全に取り除くことだ。G7は開放・包摂という時代の大勢に順応し、真の多国間主義を実践し、世界経済の回復と平和的発展に有益な事をするべきだ。そうしてこそ、一国主義や覇権主義のもたらす大きなリスクをしっかりと防ぎ、国際社会の基本的尊敬を勝ち取ることができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年6月1日