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運転中に性格が変わる、トキソプラズマ症の可能性も

人民網日本語版 2016年03月28日08:15

車を運転するとムキになり、勝手に車線変更し、無理やり追い越そうとする。これはハンドルを握ると性格が変わる人の、典型的な症状だ。米シカゴ大学が発表した最新の研究結果によると、これはトキソプラズマ症のせいかもしれない。この寄生虫に感染した人は、間欠性爆発性障害(IED)と呼ばれる精神疾患を起こす可能性がある。IED患者は運転中に性格が変わるなど、突発的な攻撃の欲望を持つ。科技日報が伝えた。

トキソプラズマは猫に付着する原生生物で、感染者の行為を変える。例えば感染したネズミはより大胆になり、危険を恐れなくなるため、猫に捕まりやすい。トキソプラズマは半生の肉や汚染水によって人間に感染し、脳症を起こす。この感染症は、精神分裂症、双極性障害、自殺行為との間に一定の関連性を持つという。感染者は反応が鈍くなり、自動車事故を起こしやすい。

シカゴ大学の研究チームは、トキソプラズマと攻撃の欲望の関連性を突き止めようとした。チームは358人の成人の被験者を集め、3つのグループ(IED患者のグループ、その他の精神疾患者のグループ、対照のための健常者のグループ)に分けた。その結果、IED患者のトキソプラズマ陽性反応率は、健常者のグループの2倍だった。その他の精神疾患者の感染率も高かった。陽性反応が確認されたすべての被験者は、実験の中で攻撃の強い欲望を示した。

研究者は、トキソプラズマ感染者の攻撃の欲望が強くなるのは、脳の神経刺激伝達物質に変化が生じたためと分析した。扁桃体(脳の脅威への反応を司る部分)のニューロンが過度な刺激を受けるか、前脳の機能障害が生じているからだという。

研究者はまた、この研究はトキソプラズマの感染と攻撃の欲望の間に関連性があることを証明しただけで、その人が激怒するとは限らないと強調した。陽性反応を示したIED患者にトキソプラズマの治療を行い、その行為の変化を観察するという検証方法があるが、トキソプラズマを死滅させることが困難で治療期間が長くなるという問題がある。(編集YF)

「人民網日本語版」2016年3月28日

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