10万回、これは清華大学大学院に通うある日本人留学生が中国で制作・配信する動画一作品の再生回数だ。熱狂的な中国人ファンも多く、北京市内で開催されるアニメ展などに彼が顔を出せば、記念写真を求めて多くの若者が彼を囲む。今回は、日本のサブカルチャー好きの間で秘かに人気を集め、独自の文化交流を展開する新野公介さんをご紹介したい。
新野さんは清華大学へ留学に訪れたときから、日本や中国の食べ物を食べる自分の様子を動画で撮影し、中国で人気のある動画サイト上に投稿するという活動を続けている。食べる物は果物からインスタント食品、日本の駄菓子、中国の各省の特産物、その他の国の食品まで様々。ときには日本の料理を調理から実演して紹介することもある。「人が食べる姿を見て何が面白いんだ」と疑問に思う人もいるかもしれない。しかし、彼が配信する動画一作品の再生回数は10万回に上り、中国版ユーチューブ(Youtube)に当たる優酷(Youku)のトップページで紹介される作品もあるほど人気があるのだ。