カタールのドーハで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は22日、中国とカザフスタン、キルギスが協力して申請したシルクロードの世界文化遺産登録を決めた。北京と杭州を南北につなぐ人工運河「京杭大運河」も登録が決まった。人民日報が報じた。
同委員会はアフリカ・ボツワナの自然遺産「オカバンゴ・デルタ」も世界遺産としての登録を決め、これで世界遺産は1000件に達した。うち、中国には、世界2位の数となる47件がある。
「京杭大運河」は悠久の歴史を持ち、総延長が長く、流域範囲も広い。また、関連の遺跡・遺物も1100カ所以上あり、利用機能も多岐にわたっているため、「人類史上最大の土木事業」などの意義があるとして登録が決まった。世界遺産の対象となった大運河の全長は1011キロで、中国の2直轄市、6省、25の地級市を流れている。構成資産は、河道27カ所を含む、関連の遺産58カ所。
一方のシルクロードの対象は長安(現在の陝西省西安市)などから中央アジアを通り欧州に至る天山回廊の、上記3カ国にわたる約5000キロの部分。構成資産は、古代遺跡や建築物を含む中国22カ所(河南省4カ所、陝西省7カ所、甘粛省5カ所、新疆ウイグル自治区6カ所)、カザフスタン8カ所、キルギス3カ所の計33カ所。同委員会は「東西間の融合と交流、対話の道であり、2000年近くにわたって、人類の共同繁栄に重要な貢献をした」と評価した。 (編集KN)
「人民網日本語版」2014年6月23日