負傷した退役軍人のジェイクが、遠隔操作用の装置を通じて意識をリンクさせることで、アバターを使い惑星パンドラで活動する——。これは映画「アバター」の一幕だが、中国の国防科技大学の脳研究チームはこのほど、脳で制御できるロボットを開発し、SF映画の世界を現実に変えようとしている。国防科技大学の劉亜東准教授のチームは、脳波をロボット制御の信号に変換することで、脳による直接的なロボットの制御に成功した。
国防科技大学機械電気工学・自動化学院の博士生の姜俊氏は、同システムについて、「脳波測定用ヘルメットは人の脳波をキャッチし、これをコンピュータに伝送する。この脳波から人の考えを読み取り、コンピュータを通じて人の考えをロボット制御の信号に変換し、ワイヤレスデバイスによって伝送する。こうすることで、脳によりロボットの前進、左右へのカーブといった動きを実現できる」と説明した。
軍関係者によると、将来的には軍用脳制御ロボットを開発し、全部隊と装備を脳で制御すると共に、脳によって情報交流を制御できるようになる。未来の戦争では、脳で制御する装甲車や戦闘機などを派遣するだけで良い。
同校はすでに、脳で制御する自動運転車の開発に成功し、道路での自動運転を実現、脳により装甲車を制御する技術の基礎を固めている。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年4月27日