変形可能な液体金属ロボットが電解液の入った容器や各種の溝の中で自主的な運動を実現
中国科学院理化技術研究所、清華大学医学院の共同研究チームによる、変形可能な液体金属ロボットの研究論文が海外の学術誌に掲載されると、たちまち世界の有名科学誌・ウェブサイトに大きく取り上げられ、センセーションを巻き起こした。
研究チームは、液体金属に少量の物質を混ぜることで、変形可能なロボットとして長時間に渡る高速運動が可能となる、というユニークな現象とそのメカニズムを世界で初めて発見し、外部電力に依存しない自主的な運動を実現。実用化スマートモーター、血管ロボット、流体ポンピングシステム、フレキシブルアクチュエータ、より複雑な液体金属ロボットの研究に向け、理論的・技術的基礎を固めた。
液体金属ロボットの一連の珍しい性質は、自然界の単純な軟体動物の性質に非常に似ている。例えば、食料(燃料)を食べ、自主的に運動し、変形することができ、一定の代謝機能(化学反応)を持つといった点だ。ゆえに研究者らは、これを液体金属軟体動物と命名した。この人工ロボットの発明は、「生命の定義とは何か」という問題を提起した。
実験室は上述した原理に基づき、すでに大小異なる液体金属ロボットを製造している。そのサイズは数十ミクロンから数センチの間で、異なる電解液環境、例えばアルカリ性・中性・酸性溶液内で運動することができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年3月26日