中国科学技術館に最近、大きな「自動販売機」が設置され、多くの来場者が記念品を受け取っている。この自動販売機の名は、「ロボットストア」だ。このロボットストアが普通の自動販売機と違うところは、32インチの静電容量タッチパネルと、商品をつかむためのロボットアームがある点だ。しかもこのロボットストアは、上海市の民間企業によって開発・製造された、正真正銘の国産品だ。
ロボットストアが記念品を配るプロセスは次の通り。ロボットアームは指示を受けると記念品の位置に移動し、記念品を「吸引」するとゆっくりと取り出しプラットフォームに移す。取り出しプラットフォームは記念品を前方にある取り出し口まで移動する。来場者が記念品を手にすれば、任務完了だ。
ロボットストアの責任者の任彦博氏によると、単純に見える記念品贈呈の過程には、多くの技術が集約されているという。例えばロボットアームが記念品をつかむ際には画像認証技術が利用されている。そのため記念品を棚の特定の位置に置く必要はなく、かつ人の手による陳列ミスがあった場合も選び間違えることはない。商品の渡し方も、自動販売機のように落下させるのではなく、ロボットアームの吸引ポンプを使う。こうすることで、販売可能な商品の種類が増える。例えばガラス製の商品や電子機器なども、ロボットストアで販売することができる。
任氏によると、ロボットストアは将来的に、宅配ボックスとしても使用できる。配達員は身分を確認してから、荷物を預ける。ロボットアームは関連情報に基づき仕分けを行う。受取人はバーコードを使い、都合の良い時間に「ロボットストア」を訪れ荷物を受け取ることが可能で、宅配員の勤務時間の制限を受けない。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年4月3日