ロシアVTB銀行のアンドレ・コスチン頭取は「露中首相会談は、エネルギー・農業・イノベーション・金融を始めとする各分野の両国協力の強化に資する」と指摘する。
中国社会科学院「一帯一路」研究センターの許文鴻副秘書長は「新時代の中露包括的・戦略的協力パートナーシップを『互いに見守り助け合う、深い融通、開拓・革新、あまねく恩恵のあるウィンウィン』との目標及び方向に沿って邁進させるには、さらに実務協力の潜在力を掘り起こし、二国間関係の内生的原動力を強化する必要がある。中露の相互開放の拡大、実務協力の強化は、多国間主義と自由貿易を実際の行動によって守ることでもある」と指摘する。
■協力の質的向上と高度化を促進
二国間貿易額はブレイクスルーを遂げ、戦略的大型プロジェクトは着実に進み、新興分野の協力は勢いよく発展し、「東北―極東」「長江―ヴォルガ川」の二大地域協力制度は日増しに豊かで整ったものになっている。近年、中露の実務協力は多くの花を咲かせ、着実化し、深化し続けている。
今回の訪問で中露の署名した共同声明は、双方の実務協力の具体的な目標と実行措置を明らかにした。例えば経済・貿易面では「2000億ドルという貿易発展目標に向けて邁進すべく努力する」。科学技術面では、来年と再来年に科学技術革新年を催す。
ロシア実業界にとって、露中は自然な経済貿易パートナーだ。マンコビッチ氏は「中国ではロシア産食品への需要が日増しに高まっている。現在ロシアは小麦、大豆、食用油などを積極的に中国に輸出している。これは二国間貿易にプラスであるだけでなく、ロシア実業界の発展にもさらに多くの活力を与える」と語る。