中国の新型コロナウイルス感染対策の主戦場だった湖北省は27日0時現在、新規感染者がゼロになった。省全域の治癒・退院患者は累計6万3616人(武漢市は4万6464人)にのぼる。当初感染の震源地だった武漢も同日、感染者と重症者の「ダブルゼロ」を実現した。
シンプルにデータを比較すれば、中国の新型コロナウイルス感染対策が感染抑制や医療救助など、いずれの面においても驚嘆すべきであることが容易にわかる。ところが、これは中国に謂れなき非難をもたらした。一部の西側諸国の政治家とメディアはさまざまなことを理由に、各種言論を作成し、中国を攻撃・中傷している。中国が毎日更新する感染関連データについて、中国の実際の感染者は現在の15−40倍などと勝手なことを言っている。
これについて、中国疾病予防管理センター駐武漢疫学調査チーム長の丁鋼強氏は、「このような声を出す者は中国の優秀なデータにしか目を向けず、14億の中国人が全国の力を挙げて2カ月以上にわたり、心を一つにし大きな犠牲を払ったことを見落としている」と指摘した。
◆10の経験
統計データによると、武漢の累計治癒率は92.2%で、重症者の治癒率は88.9%。全体的に見ると、適度なマクロ政策と感染対策、医療従事者の貢献、及び社会全体・国民全体の努力により、現在の感染対策の成果が得られた。
(1)全国1級対応。1月23−25日の3日間で、全国の多くの省・自治区・直轄市が重大突発公衆衛生事件1級対応を発令した。感染対策が迅速で秩序正しく展開された。丁氏は「すべての措置のうち最初に挙げるべきは、全国の上下の一致した認識と行動だ。中央の力強い指導の下、全国民を速やかに動員し、共通認識を形成し、心を一つにし感染症と戦うことができた。これは大規模災害・感染症に打ち勝つための最も重要な前提条件だ」と指摘した。
(2)武漢の都市封鎖。湖北省で大流行の傾向が生じると、中央は1月23日に武漢・湖北封鎖を指示し、ウイルスの感染経路を効果的に遮断した。武漢大学健康学院教授で、博士課程指導教員の譚暁東氏は「武漢という人口1000万人都市の大胆な封鎖を行ったのは、中国の感染対策への重視と決意を示した。都市封鎖に市全域の交通規制、コミュニティの閉鎖管理などの措置が加わり、感染拡大防止の重要な役割を果たした」と述べた。
(3)「両山」医院+臨時医療施設。火神山・雷神山医院の建設、武漢の各公共施設における臨時医療施設の速やかな設置は、医療資源不足というプレッシャーを緩和した。感染者を極力収容・治療し、ウイルスの感染経路を断ち切り、医療資源を効果的に調節した。重症者が速やかに入院し治療を受けられるようにし、軽症者の回復に安全な環境を提供した。
(4)全国の医療従事者による緊急支援。湖北・武漢が急を告げるなか、全国の医療従事者が次々と戦いに参戦した。同時に1省で1市を担当する方法により、最良の医師と設備を派遣した。全国の医療資源の力を挙げて湖北省を支援した。うち重症者と重篤者については中国・西洋医学による連携治療、人工呼吸器、ECMO、血液浄化などのハイレベル生命維持治療を行い、患者が危険な時期を乗り切るため大きな役割を果たした。感染発生後、全国トップの呼吸器科、感染症科、クリティカルケア科の専門家や10数人の院士が含まれる全国の医療従事者4万2000人と武漢の医療従事者6万人以上が、ともに武漢の数万人の患者に力強い高水準の医療・看護を提供した。
(5)「4早」+無償化。「4早」とは早期発見、早期隔離、早期診断、早期治療のことだ。同時に国が感染者の治療費を無償化し、患者の負担を軽減し、感染拡大を効果的に抑制した。