香港特別行政区出身の羅偉特さんと梁立鋒さん、譚慧敏さんの若者3人は2016年に水耕栽培と水産養殖を組み合わせた次世代循環型農業システム「アクアポニックス」をめぐる研究を行うため、広東省江門市開平市にある国家現代農業モデル区にやってくると、農村に定住し、養殖・野菜栽培・研究・報告書作成に勤しむ日々をおくっている。新華網が伝えた。
現代農業の最先端技術であるアクアポニックスは、グリーンオーガニック・生態循環・高生産量・省エネルギーといった特徴を備えている。同技術は、工業化循環水による水産養殖を実施して、栄養豊富な水を得た上で、その水に対してろ過・バイオ分解・栄養コントロール・pH調整・殺菌などの処理を行ったのち、野菜栽培に使うという技術だ。
3人は、5年以上にわたる研究によって、農業技術上のさまざまな難題を克服し、約10項目の国家特許を申請した。そして開平国家現代農業モデル地区のインキュベーション支援を受け、彼らは大型アクアポニックス生産基地を作りあげ、さらには会社も創設して、粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市圏)の野菜生産基地という名も手に入れた。基地における有機野菜の年間生産量は約300トンに上り、主に香港市場で販売されている。現在、面積約33ヘクタールの新たな生産基地の建設準備が進んでいる。
起業に至ったプロセスについて、若者3人は、「粤港澳大湾区の目覚ましい発展は、私たちに、共同成長が可能なプラットフォームとチャンスをもたらしてくれた。私たちは、大湾区の未来がより素晴らしくなることを確信しており、自分たちもさらに努力を重ねて社会に恩返ししたいと思っている」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2021年9月6日