王毅部長「アフガンの治安問題の波及を防ぎ、良い統治への道を支持」

人民網日本語版 2021年10月29日16:20

中国の王毅国務委員兼外交部長(外相)は27日、第2回アフガニスタン近隣諸国外相会議で、テレビ会議の形式で演説を行った。外交部(外務省)ウェブサイトが伝えた。

王部長は演説で、「アフガニスタンは混乱から統治への移行という重要な段階にあり、課題とチャンスが併存している。数日前に終了した『モスクワ・フォーマット』会議を含め、国際社会からもアフガン情勢の推移に対する期待と懸念が表明されている。新たな情勢を前に、我々は当然アフガニスタンの主権、独立、領土保全を尊重し、『アフガニスタン人が主導し、アフガニスタン人のものである』との原則を堅持したうえで、アフガン関連問題での調整と協力をさらに強化し、アフガニスタン情勢の混乱収束・安定回復を後押しし、アフガニスタンの治安問題の外国への波及を防ぎ、アフガニスタンが良い統治への道を歩むことを支持するべきだ」と指摘し、以下の4点を提言した。

(1)積極的な接触及び誘導。我々はアフガン暫定政権の適応性と可塑性を重視し、理性的かつ実務的な姿勢で対話や交流を行い、相互信頼を増進し、プラスの影響を与える必要がある。

(2)多国間調整の拡大。我々はアフガン関連の様々なメカニズムの相互補完と相乗効果を後押しし、国連が安定維持と混乱防止、緊急支援などの面で重要な調整役を果たすことを支持する必要がある。

(3)テロ対策協力の強化。我々はアフガン新政権がテロ勢力と明確に一線を画すよう促すだけでなく、『イスラム国』や『東トルキスタン・イスラム運動』を含む様々な過激派テロ組織に対し、自ら、断固として、効果的に打撃を与えることを支持する必要がある。適切な時期に、アフガニスタン側と二国間及び多国間のテロ対策対話・協力を実施することを積極的に検討する必要がある。

(4)平和的復興の推進。近隣国として足並みの揃った力強い行動を取り、アフガニスタンとの経済・貿易関係を徐々に拡大し、インフラの相互接続を検討し、「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設協力プロセスへのアフガニスタンの参加を手助けするべきだ。

王部長はまた、「中国は責任ある大国として、また隣国として、アフガン問題において常に建設的役割を果たしてきた。第1回外相会議で、中国はアフガニスタンに2億元(1元は約17.8円)の緊急人道支援を行うことを発表した。支援物資の第1陣はすでにカブールに到着しており、残りの物資も次々と輸送されている。中国は引き続き、できる限りの範囲で、アフガニスタンの人々を支持し、支援していく。中国は各国と共に、アフガニスタン近隣諸国間の調整・協力メカニズムの安定的前進を後押しし、アフガニスタンの人々が1日も早く安心して暮らし、楽しく働き、平和的発展を実現できる手助けをするために、積極的役割を果たしていきたい」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年10月29日

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