中国宝武太鋼集団(以下、「同集団」)が8日発表した情報によると、同集団などが中心になり策定した「ステンレス精密箔材料」国家標準が全国鋼標準化技術委員会の専門家の審査に合格し、国家標準の同分野の空白を埋めた。中国新聞網が伝えた。
中国の精密ステンレス材料の生産の歴史は浅いが、国内の電子業界を始めとする製造業の急成長に伴い、国内市場の同材料の需要が増加を続けている。ところが国内外の各種製品標準は、この極薄製品に相応する規定を設けていなかった。
同集団が過去に研究開発した厚さ0.02ミリメートルのステンレスは一時大評判となった。この「手で裂ける鋼」と呼ばれる精密箔材料はステンレス箔材料の生産プロセスを世界トップ水準に高めた。それまで同製品の生産はコントロールが困難で、長期的に日本やドイツなどの国に独占されていた。
「ステンレス精密箔材料」国家標準の策定中、同集団は国内で長期的にステンレス精密箔材料の研究・製造・生産・使用機関で勤務してきた国内の専門家を集め、標準策定チームをつくった。ステンレス精密箔材料が非常に薄い(0.05ミリメートル以下)ため、同標準が重点的に注目するサイズの公差、3点厚み偏差、縦方向厚み偏差などの要求はミクロン級に達している。かつ非鉄金属箔材料、コーティング業界、製紙業界などの検査方法を参考にし、穿刺強度と接触角の表面濡れ性の検査を導入した。電子、医療、被覆などの業界の極薄材料の性能に対する要求を考慮した。
今回の「ステンレス精密箔材料」国家標準の策定は、同類製品の技術要求を規範化し、国家標準の同分野の空白を埋めた。また中国のステンレススラブ標準体系をさらに完全なものに近づけている。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年11月9日