スポンジのように軽く、バネのように伸縮可能で、マイナス100℃から350℃という極端な温度に耐えられる。中国科学技術大学の兪書宏院士のチームは人類の土踏まずや弩などの構造からヒントを得て、薄く脆いマイクロ構造をしている「炭素バネ」と呼ばれる新型炭素材料を開発した。これはスマート磁性と振動センサーを作る理想的な材料と考えられ、宇宙探査への活用が期待されている。新華社が伝えた。
炭素は複数の形式で地球上に存在している。天然の炭素材料は「剛にして柔にあらず」で、軽く、硬く、高温に強いという特長がある一方で、脆いという欠点がある。多孔質炭素に「柔と剛」を兼ね備えさせるため、兪氏のチームは巧みに人類の土踏まずの構造を利用した。兪氏によると、チームはこのほど双方向アイステンプレート技術を用い、「マイクロアーチ構造」が積み重なる多孔質炭素材料を構築した。
検査によると、この新材料は柔軟性が極めて高く、1.2倍まで引っ張られても、5分の1まで圧縮されても元の形に戻ることができる。さらにマイナス100℃から350℃の温度に耐えられ、天然の炭素材料をはるかに上回る優れた性能を持つ。研究者はこれを「炭素バネ」と名付け、これを利用し新型磁性と振動センサーを開発した。前者は0.4ミリテスラの微小磁場を感知でき、後者は地震波のシミュレーションを含む毎秒1000回、振動幅0.5%の高頻度微小振動を感知できる。
中国科学技術大学の高懐嶺副研究員は、「この2種類のセンサーは極端な温度でも作動でき、宇宙探査への活用が可能になる。例えば地球外天体の磁場の強度、地殻運動、地質構造などを探査できる」と今後の展望を語った。
国際的に有名な学術誌「アドバンスド・マテリアルズ」がこのほど、同成果を掲載した。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年9月16日
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