中国の張軍国連大使は7日、安保理に対して、常に慎重かつ責任ある姿勢で制裁の問題を扱い、安保理制裁の内容と実施の改善措置を真剣に検討して、負の影響を軽減するよう呼びかけるとともに、朝鮮に対する安保理制裁がもたらした人道上の深刻な結果に注目するよう促した。新華社が伝えた。
張大使は安保理制裁に関する公開会合で、「過去20年余り、安保理の制裁制度は拡大傾向を示し、人道・民生上軽視できない負の影響をもたらし、一般市民や第三国の正常な経済・社会活動を妨害するケースが増えてきた」と指摘。
「制裁は政治的解決に有利な条件を整えるためのものであり、外交的努力の代替にはなり得ない。人道支援を安保理制裁への違反と見なすべきではない」とし、「加盟国は安保理制裁を忠実に履行する必要がある。その一方で、それがいかなる国に対してであれ、安保理決議の履行確保を口実に外交的な圧力や脅迫を加え、主権や安全保障を損なうことには特に反対する必要がある」と強調した。
一方的制裁について、張大使は「安保理制裁の改善に関する議論においてはなおさら特定の国による一方的制裁実施の危険性に注目する必要がある。一方的制裁の危険性は極めて大きいが、特に懸念されるのは特定の国が一方的制裁を自制しないばかりか、狂ったように乱用していることだ。一方的制裁は国連憲章の趣旨と原則に反し、国際法上も何ら依拠する法律がなく、覇権主義とパワー・ポリティクスの具体的な表れだ。中国は関係国に対し、一方的制裁の即時停止を厳粛に促し、国際社会に対して、一方的制裁のもたらす深刻な結果を重視し、こうした不法行為を共同で阻止するよう呼びかける」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年2月9日