水中サブシーツリーの設置作業現場(画像提供は取材先)
中国海洋石油集団有限公司(中国海油)によると、海南省鴬歌海にある東方1−1ガス田東南エリア楽東ブロック開発プロジェクトが9月14日、稼働開始した。中国が独自に研究開発した初の深海水中生産システムが正式に使用開始され、中国の深海油ガス開発における重要な技術的装備の新たな進展を示している。人民網が伝えた。
深海水中生産システムは海洋油ガス資源開発の重要な技術的装備で、水中井、水中サブシーツリー、水中制御システム、水中多機能マニホールドなど複数の複雑な水中構造物からなり、低温・高圧の深海環境において、海底油ガス物流、液圧・電気制御信号、水中生産施設の状態情報を秩序正しく伝送できる「マルチ方向ルート」を構築する。
海南省鴬歌海にある楽東ガス田プラットフォーム(画像提供は取材先)
中国海油海南分公司の劉書傑チーフエンジニアは、「これまで中国の水中生産システムは輸入に依存していた。設備応用は調達期間が長く、調達価格が高く、メンテナンスが困難といった問題に直面し、深海油ガス資源の開発を制約していた。国産深海水中生産システムの開発と応用の成功は、経済効果を持たなかった深海マージナル油ガスの効果的な開発を可能にしている」と述べた。
中国工程院院士で、中国海油首席科学者の謝玉洪氏は、「水中生産システムが水深500メートル以上の海底で20年以上にわたり安定的に生産を続けるには、設備の設計能力と建造工法の面で要求される条件が高くなる」と述べた。研究開発チームは技術の研究開発を通じ、水中生産システムの全体設計、中核部品国産化製造、組立技法、海上設置など複数の中核技術を確立した。
東方1−1ガス田東南エリア楽東ブロック開発プロジェクトは4つの開発井の生産を計画しており、ピーク時の天然ガス生産量は1日当たり120万立方メートルを超える見込みで、海南島周辺の海洋天然ガス生産クラスターのエネルギー保障能力をさらに強化することになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年9月15日