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大学教授と果樹農家が手を携えて10年取り組んだ成果は?

人民網日本語版 2022年11月01日14:18

暖かい秋の日差しを浴びつつ、たわわに実ったキウイフルーツをチェックしながら、これらを栽培している李才国さんは、「蔡教授、最後の晩熟の果実をもうすぐ収穫し、果樹の冬の管理の準備に入るのですが、剪定する時は、どんなことに注意しなければなりませんか?」と、写真を華中農業大学の蔡礼鴻教授に送り、果樹の栽培、管理、保護に関する知識を尋ねると、しばらくして蔡教授から回答が送られてきた。新華網が報じた。

10月18日、たわわに実ったキウイフルーツをチェックする李才国さん(撮影・李偉)。

湖北省建始県の果樹農家からの質問に対し、専門家がオンラインやオフラインで指導したり、質問に答えたりする。この500キロ以上の距離を隔てた農家と大学教授が「手を携えて」、無料で技術サポートする取り組みが始まったのは、10年前のキウイフルーツの病害がきっかけだった

10年前、建始県のキウイフルーツ産業を襲ったかいよう病が原因で、県の約3分の1のキウイフルーツ園が壊滅的被害を受け、農家は深刻な損失を被った。李さんは「華中農業大学の教授の技術サポートの下、病気に強い新しい品種の栽培を1から始め、病害率が下がった。産業は今、復活した」と話す。

華中農業大学は2012年から、建始県の支援を始めて以来、現地の実際の状況やニーズに合わせ、同校の得意分野を生かし、複数の学科の専門家と教授が「特色ある産業ごとに、教授チームを立ち上げ、難関攻略プロジェクトを設立し、リーディングカンパニーをサポートし、専業合作社に協力してもらい、農家が貧困を脱却し、豊かな生活を送ることができるようサポートする」という、特色が鮮明なターゲットを絞った支援活動体系を編み出してきた。

華中農業大学の複数の学科の専門家がオールチェーンをサポートする中、キウイフルーツの生長データに基づいて、科学的かつ精確な栽培が行われ、種を植えてから収穫するまでの全プロセスのテクノロジー管理が実現している。

10月18日、武陵山特色園芸作物良種センターの育種状況を説明する李登朝さん(撮影・鹿沢新)。

華中農業大学科学技術発展研究院・社会サービス処の魏鵬処長によると、同大学は建始県の状況に合わせて、キウイフルーツや茶葉、柿といった特色ある資源の育成、産業増強に焦点を合わせ、教授チーム24チームを立ち上げ、産業の難関攻略プロジェクト53件を設立し、キウイフルーツ、茶葉などを含む5産業が1億元(1元は約20.3円)規模に拡大するようサポートしてきた。

同大学と建始県が共同で設置した武陵山特色園芸作物良種繁育センターは、現地の園芸作物資源保護、良種の繁殖、供給などの能力を高めることができるよう、「試行錯誤」するプラットフォームとなっている。同センターはここ5年、サクランボやスモモ、モモを含む園芸作物115品種の中から、建始県での栽培に適した26品種を選択、育成し、最終的に秋月梨や脆紅李といった7つの大ヒット品種を生み出した。

現在、農業の閑散期で建始県の農家は、「アイドルの追っかけ」をするかのように、華中農業大学の教授が企画したトレーニングに参加しようと、バイクや三輪自動車で走り回っている。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年11月1日

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