中国中央広播電視総台の「2023年春節聯歓晩会(通称「春晩」、春節<旧正月>を祝う中国の国民的年越し番組)」は今月22日、公式ロゴとマスコットキャラクター「兔圓圓」を発表した。中央テレビニュースが報じた。
「卯年」となる2023年の「春晩」のマスコットキャラクターはどんなデザインなのだろうか?多くの人々が好む画像を集め、体系的で詳細なビッグデータを解析し、可愛らしい「兔圓圓」が誕生した。40年の歴史を誇る「春晩」史上初のインターネットビッグデータ解析を活用して作成されたオリジナルマスコットキャラクターとなる。
2023年春晩のビジュアルロゴも「兔圓圓」と共に公開された。ロゴは、前に向かってジャンプする「兔圓圓」をイメージしており、書道の草書体の「卯」という漢字をモチーフにしたものでもあり、漢字独特の美しさがうまく引き出されている。
安徽省で発見された「ミモトナ」がモチーフ
中国の科学研究成果+中華伝統文化=「兎圓圓」
「兔圓圓」には、ビッグデータ解析により得られたネットユーザーの好みと期待が詰まっているほか、伝統文化における干支「卯」に込められた意味と美しさも詰まっており、中国の科学者の科学研究成果を創造的に表現している。
1970年代に安徽省で発見された「ミモトナ」は、世界で発見されている最古のウサギの形をした動物だ。今から約6200万年前の暁新世の時代に生息していたと見られている。これを発見し、命名したのは、中国科学院の古脊椎動物・古人類研究所の李伝夔氏。その化石は現在、中国古動物博物館で保管されている。李氏たちを始めとする先の世代の古生物学者は、科学研究チームを率いて、中国の大地、山、川、砂漠に何十年も足を運び続け、コツコツと空白を埋めてきたため、中国ではウサギの進化を裏付ける化石がほぼ揃っている。「兔圓圓」のトレードマークでもある4本の前歯は、「ミモトナ」の化石を基に作成された再現イメージの特徴的な部分だ。
「兔圓圓」のデザインは、チーフデザイナーの関山月美術館の陳湘波館長が、春晩のビジュアルデザインチームと共に4ヶ月かけて完成させた。それは、中国の白ウサギの基本的な特徴をベースに、中国の伝統的な細筆で精密に描き上げる「工筆」と呼ばれる画法とうまく組み合わせ、さらに、3D立体モデリング技術を駆使して作成された。ピンと立った長い耳に、しっかり胸を張って前を見つめる目などは、前進して奮闘し続けるスピリッツを表現している。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年12月23日