中国外交部(外務省)の報道官は24日、米国がフェンタニル関連問題で中国国民を逮捕し、中国企業を起訴した件について記者の質問に答えた。
【記者】現地時間6月23日、米司法省はフェンタニルの原料となる化学物質を生産・販売した疑いで、中国企業数社と中国国民数名を起訴したと発表した。これに対する中国側のコメントは。
【報道官】米国の法執行者が第三国で「おとり捜査」によって中国国民を逮捕し、中国の企業と個人を起訴したことは、典型的な恣意的拘束と一方的制裁で、完全に不法であり、中国国民の基本的人権と中国企業の利益を深刻に損なっている。中国側はこれを強く非難し、すでに米国側に厳正な申し入れを行い、強く抗議した。
中国は国際麻薬取締協力を積極的に展開しており、人道主義精神に基づいて、世界範囲で率先して全てのフェンタニル物質を管理対象とし、フェンタニルの不法製造・販売及び濫用を防止するために重要な役割を果たしてきた。米国側はこれに対し感謝しないばかりか、中国の麻薬取締担当機関に対して理不尽な制裁を行ったうえに、麻薬取締問題で中国を中傷し、中国企業に対し不法な制裁を行ってきた。今度は驚くべきことに中国国民をおとり捜査で逮捕し、起訴した。このようにみだりに国際法を踏みにじり、「管轄権の域外適用」を実施する横暴な行為は、中国の機関と国民の合法的権利・利益をさらに損ない、中米麻薬取締協力の基盤を深刻に損なっている。
中国は米側に対し、責任転嫁を止め、中国側に対する中傷や非難を止め、中国側麻薬取締法執行機関に対する制裁を直ちに撤廃し、フェンタニルを口実にした中国企業と国民への制裁・起訴及び懸賞金の実施による逮捕と恣意的拘束を止め、不法に逮捕した中国国民を直ちに釈放するよう促す。中国側は引き続き必要な措置を講じ、中国企業と国民の合法的権利・利益を断固として守っていく。(編集AK)
「人民網日本語版」2023年6月25日