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対外経済体制の四大改革を推進(上) (2)

 第三に、既存の対外経済体制では中国が求める国際環境の新たな変化への対処に対応できない。中国は今、これまでのどの時にも増して、良好な外部環境を創出する必要に迫られており、既存の対外経済体制では国内の体制との連携が不十分で、部門間の協力も力不足で、こうしたことが中国が世界的な調整メカニズムに参与する力を高める上でマイナスになり、国際的ルールへの中国の影響力を高める上でマイナスになり、また責任ある大国のイメージをうち立てる上でもマイナスになっている。

 ▽今後10年間、技術集約型で付加価値のより高い製品やサービスをめぐって、新たな国際競争力を形成していく

 過去30数年にわたり、中国は輸出主導型の労働集約型産業の国境を越えた移動というチャンスを十分に利用し、世界の経済システムに急速に食い込んできた。速いペースで世界の貿易大国に躍進しただけでなく、中国の工業化を制約してきた「外貨不足」の解消に成功し、工業化プロセスを力強く推進してきた。

 中国の優位点は人口のスケールメリットから質のメリットへと転換しつつあり、巨大な市場、整ったインフラと産業配置が、ハイエンド産業の活動と生産要素を引きつける新しい要因になっている。国際金融危機は中国の企業に発達した経済体において低コストの合併買収(M&A)を行って先進的な技術、国際的ブランド、販売ルートを獲得するまたとないチャンスを与えた。国内外の環境の大きな変化が、中国をこれまでの拡張型の戦略的チャンスの時期からバージョンアップ型の戦略的チャンスの時期へと移行させた。

 発展モデルの転換と平和的発展が、これからの中国の対外開放戦略の目標が「輸出によって外貨を稼ぐ」というものから「バリューチェーンにおけるグレードアップ」に変わることを求めている。また戦略的重点が製造業中心からサービス業、金融、ルールの制定の分野へと広がることを、戦略の内容が導入中心から双方向の開放に変わることを求めている。

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