ヤム・ブランズ 中国事業低迷で純利益が減少
ケンタッキーとピザハットの親会社であるヤム・ブランズが9日に発表した第3四半期業績報告によると、同社の第3四半期の純利益は1億5200万ドルのみと、前年同期の4億7100万ドルから68%減となり、中国事業の深刻な影響を払拭できなかった。新京報が伝えた。
◆中国事業の利益率の低下幅が最大
ヤム・ブランズの第3四半期の営業収入は34億7000万ドルで、前年同期比10%増となったが、アナリストの予想を下回った。ロイター通信の調査によると、アナリストはヤム・ブランズの第3四半期の営業収入について、平均で35億3000万ドルと予想していた。
ヤム・ブランズは、「ケンタッキーの中国事業は9月、既存店売上高が13%減となった。タコベルの好調な業績により、ヤム・ブランズの米国事業は第3四半期に、既存店売上高が横ばいを維持した」と発表した。
またヤム・ブランズは、「第4四半期に中国事業の既存店売上高が成長を回復する可能性は低い。今年春に内陸部で鳥インフルエンザが発生し、また中国政府からケンタッキーの鶏肉供給業者に調査が入り、ケンタッキーの中国の業績に影響が生じ続けている」と表明した。
ヤム・ブランズの第3四半期の純利益は1億5200万ドルで、前年同期の業績に及ばなかった。ヤム・ブランズの2012年第3四半期の純利益は、4億7100万ドルに達していた。またヤム・ブランズの世界範囲のレストランの利益率は18.9%から17.6%に低下し、中国事業の利益率の下げ幅が最大となった。
◆中国市場への過度な依存
ヤム・ブランズはこのほど、「H7N9型鳥インフルエンザが4月上旬に発生し、ケンタッキーフライドチキンを含む鶏肉を使用した商品の需要が大打撃を受けた」と表明した。しかし鳥インフルエンザ発生前にも、昨年末に伝わった「即席鶏」(抗生物質やホルモン剤を投与して短期間で成長させた鶏)のスキャンダルが、ケンタッキーの業績に悪影響を及ぼしていた。
中国市場はヤム・ブランズの世界における極めて重要な成長源だ。ヤム・ブランズの2012年第4四半期業績報告によると、ヤム・ブランズのケンタッキー、ピザハット(宅配を含む)、東方既白の店舗数は、2012年第4四半期現在で17%増の5275店に達した(そのうちケンタッキーが4260店)。2012年通年の中国区の営業収入は約69億ドルに達し、ヤム・ブランズの世界営業収入の50.6%を占めた。
ヤム・ブランズの業績は昨年末より中国市場に足を引っ張られており、中国市場への過度な依存が業績低迷の主因と分析されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年10月10日